湊かなえ著みかんの花原作望郷を読んだあらすじとネタバレ感想!

作家として有名な湊かなえさんの作品は、映画化やドラマ化を多くされていて、今回その中でも『望郷』という短編集の中から、「みかんの花」と「海の星」と「雲の糸」が望郷ドラマスペシャルとして放送されます。

ということで、原作を読んでみました。

望郷は、ミステリー小説になります。

短編集なので、それぞれのページは多くはなく、サラッと読めるのですけれど・・・それなのに、ラストは意外な結末が待っています。

今回は、ドラマ化された三作品のうちから、「みかんの花」に関して感想を書いてみました。

後から見直すためのあらすじと結末も書いているため、ネタバレがあるので、ドラマや原作を読んでから結末は知りたいという人は、以下進まないようにしてくださいね。

望郷・海の星のネタバレ感想はこちら

湊かなえ著海の星の原作望郷を読んだあらすじとネタバレ感想!
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湊かなえ著みかんの花の原作を読んだあらすじネタバレ感想!前半

 

『望郷』の中で一番最初に書かれているのが「みかんの花」です。

舞台は、瀬戸内海のある島、白綱島市(しらつなじまし)。

作家である湊かなえさんが因島出身とのことで、島特有のそこに住む人の人間模様などがリアルに織り込まれていると感じました。

みかんの花の話は、白綱島市閉幕式から始まります。

白綱島市が市として発足した当初は、人口4万人だったのが、時代の流れもあり現在では人口2万人と半分に減ってしまい、全国で唯一の一島一市だったことが自慢だったのですが、本土の市と合併することになったのです。

主人公は閉幕式に出席し、演台で作文を読んでいる姉の話を聴きながら過去へと気持ちを馳せていきます。

実は、姉に会うのは25年ぶり、しかもその姉は男と駆け落ちして島を出ていったまま今まで一度も連絡がなかったのです。

主人公は、現在結婚して夫と中学生になる娘がいて、認知症になった母と暮らしています。

過去を遡ること30年前、父が居眠り運転で事故死、しかも釣りに行くと出かけて、見つかったのは本土の山の中、それも助手席には同じ職場の学校を出たばかりの若い女性が乗っていてその女性も即死。

こんなスキャンダルな話ですから、島では瞬く間に広がります。

小学生だった主人公は、担任の先生に恵まれていじめを受けることなく済んだのですけれど、中学生だった姉は陰湿ないじめを受けるようになります。

その姉は、高校を卒業する前には、男と駆け落ちというかたちで島を出ていきます。

それから25年、一切音沙汰のなかった姉からの突然の電話、閉幕式に出席するために帰ってくるとの連絡に、なぜいまさら帰ってきたのか。

何事もなかったよう振る舞う姉に怒りまでこみ上げる主人公。

その姉は、作家として有名になっていて、デビュー20週年を迎えていました。

島にずっといてそこから出たくても出られずに今に至った妹と、そこから出て華々しい成功をしているかに見える姉との対比が、島と本土、田舎と都会の関係をリアルに表しているように感じました。

私自身が田舎に暮らしているから、島よりの感じ方なのかもしれないのですけれどね。

姉が帰ってくることによって過去の出来事を思い出していく主人公は、姉と共にいる時間が終わりに近づくにつれて、忘れかけていた真実の断片を思い出していき、それが閉幕式で疑問を感じたことと繋がり、真相に辿り着きます。

 

みかんの花の湊かなえ原作を読んだあらすじネタバレ感想!後半

 

閉幕式は、午後からは別の場所で行われます。

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そこは、昔、主人公が父と母と姉が暮らしていた頃、所有していたみかん畑の一つがあった場所でした。

そこは、ピザの斜塔を模したオブジェを建設するために市に一部買い取られた場所でもありました。

午後の閉幕式が始まる前に、姉と主人公に姉の同級生だった宮下邦和が声をかけます。

その時の宮下邦和と姉の様子から、久しぶりとは思えない会話や、会話の中での「時効」という言葉に様々な疑問が湧いてきます。

25年間ずっと連絡もしないで、なぜ今回、閉幕式に帰ってきたのか?

時効とは?

姉がいなくなってから宮下くんをオブジェの側で何度も見かけた訳とは?

そういった疑問が導き出した答えは、駆け落ちではなかったのではないかという新たなる疑惑と共に、実際には姉が健一を殺害したのではないかというものでした。

その疑問を姉に伝えた妹に、姉は思いがけない真実を語ります。

主人公の記憶では、父が事故死した後、よそから来てヒッチハイクをしていた自称20歳の健一が、ひょんなことから母に声をかけて、みかんの収穫を手伝うことになり、半月後、その健一と共に姉は「駆け落ちします。」と置き手紙を置いて島を出ていったというもの。

健一の旅の話は楽しくて、いい思い出しかない主人公。

でも姉の語る健一は、たまたまみかん畑にいた母に声をかけたのではなく、道路のために土地を売った大金があることを知って、それが目当てだったこと、家探ししている健一を見つけて包丁で刺して、埋めるのを宮下くんに手伝ってもらったのだと・・・。

 

 

姉と別れた後、主人公は姉が語ることのなかった本当の真相に辿り着きます。

健一を刺したのは、姉ではなく母であること、姉は罪を背負って島を出たことに・・・。

島という特異性で、何となくこういうことはあるのかもしれないなとサラッと受け入れてしまったのですが、25年も見つからないということが現実にはどうなのかな?と思わなくもなかったですし、真相に辿り着いた主人公もその真相を胸の内にしまい込むのも、現実的にどうなのだろうという別のもやもやが私には出てきてしまったのですけどね。

フィクションなので、これはこういう終わり方でありなのですけどね。

自分の記憶が時として真実とはかけ離れている事がある、誰もが自分の目線で物事を見るけれど、それが必ずしも真実とは限らない、そんなことを読みながら感じました。

妹から見た現実と、姉から見た真実。

世の中には知らないままでいたほうが幸せなことの方が、思う以上に多いのかもしれない。

主人公はずっと島を出ていった姉を羨ましく、残された母親を押し付けられて自分は島を出る機会を失ったと姉を恨んで過ごしていたのですけれど、その姉は母のために、自分のために島を出ざるをえなかった。

結局、姉は関係ない、自分が選んで島に残っている。

姉の、母の秘密を知った妹は、25年もの間その秘密を抱えたまま生きざるをえなかった姉よりも幸せだったのではないか、そう感じました。

 

まとめ

 

島だからありかも?そう思うのは、島に暮らしたことがないからないということと共に、島が舞台の小説を読んだりするのでそのイメージもかなり大きいのかもしれません。

連作短編集の一つのお話なので、時間的にはサラッと短時間で読めてしまいます。

でも、そこに凝縮された内容はとても濃くて、読み終わった後も考えさせられるものでした。

ドラマではどのように描かれるのか、楽しみです。

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