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フィギュアスケートのスピンの種類やレベル&難易度は?上手い選手も

フィギュアスケートをテレビで見ている時、みなさんはどこに注目して見ていますか?

男子シングルでは4回転ジャンプの種類を多く飛ぶ選手も増えてきて、とてもダイナミックな競技になってきましたよね。

また、ジャンプだけではなく、エッジを深く踏み込みながら滑らかなエッジワークを巧みに操るステップも、フィギュアスケートの見どころなのではないかなと思います。

しかしみなさん、フィギュアスケートのもう一つの魅力を忘れていませんか?

ジャンプとステップの他にも、観客の目を奪うものと言えば?、、、そう、スピンです!

片足を上に持ち上げたり、前屈姿勢のまま回転したり、体の柔軟性を発揮できるというのもスピンならではですよね。

でも、スピンは分かるけど何種類あるかは知らない、スピンの格好は知っているけど何ていう名前なのか分からない、といった方もいらっしゃるのではないでしょうか。

そこで、ここではフィギュアスケートのスピンについて、詳しくご紹介していきたいと思います。

 

フィギュアスケートのスピンの種類はいくつあるの?

 

早速ですが、フィギュアスケートのスピンは何種類あるか知っていますか?

私も全てのスピンを知っているわけではないので調べてみたのですが、そもそもスピンの基本姿勢というものがあって、それらに様々な要素を加えたものを、選手のみなさんが行っているということが分かりました。

そして、そのスピンの種類はなんと、30種類以上!

初めて聞く名前もあれば、姿勢は知っているけれど、こういう名前があったのか、といったものまでたくさんありました。

ここで全部を紹介するのは大変なので、試合で良く見かけるものや、その選手特有のものについて、いくつかピックアップしていきたいと思います。

【スピンの基本姿勢】

 

●アップライトスピン:真っすぐに立ったまま回転をします。

●シットスピン:しゃがんだ状態で回転をします。

●キャメルスピン:上半身を水平に保ったまま片足を後ろに伸ばして回転をします。

このとき、「T」の字のような姿勢になっていて、後方に伸ばした片足(フリーレッグ)はお尻より低い位置にあってはいけません。

この3つの基本姿勢のうち、少なくとも2つの姿勢を組み合わせたものを「コンビネーションスピン」と言います。

そして、それぞれのスピンのバリエーションの数だけ、スピンの名前も存在するというわけなんです。

アップライトスピンの特殊な姿勢を「レイバックスピン」ということもあるようですが、基本姿勢として「レイバック」とカテゴリーすることもあるようです。

それでは簡単に、基本姿勢にバリエーションを加えたスピンをいくつかご紹介したいと思います。

【スピンの基本姿勢+バリエーション】

●アップライトスピン+バリエーション

・「I」字スピン:片足を前から高く持ち上げて、体が「I」の字の姿勢で回転します。

・「A」字スピン:両足(膝)を伸ばしたまま前屈して、両手で両足首を掴んで、体が「A」の字に見える姿勢で回転します。

A字スピンは、羽生結弦選手が良く行っているスピンでもありますね。

・ビールマンスピン:片足を後ろ(背中)から頭の上に伸ばして、その足を手で掴んだまま回転をします。

後方に上げた片足を両手で掴む選手が多いのですが、両手ではなく片手で掴む「ワンハンドビールマンスピン」というものもあります。

これは浅田真央さんが良くやっていたスピンなので、見たことがある方もいらっしゃるかもしれませんね。

・レイバックスピン:アップライトスピンの姿勢から上体を後ろに反らしたまま回転をします。

●シットスピン+バリエーション

・フライングシットスピン:真上にジャンプをしてからシットスピンの姿勢に入ります。

勢いをつけてしゃがみ込むようなイメージですね。

・キャノンボールスピン:シットスピンの姿勢で片足を前に水平に出して、その足を手で掴み、さらに頭も伸ばしている足の膝の上に乗せます。

片足を前に伸ばして、背中を丸めてしゃがんでいる姿勢になります。

●キャメルスピン+バリエーション

・フライングキャメルスピン:フライングシットスピンと同様に、スピンに入る前に浮くようなジャンプをします。

滑り込んできたままスピンを行うのではなく、一度氷を蹴るように大きく前に一歩出て、その足を軸に回転をしていきます。

・ドーナツスピン:キャメルスピンの姿勢から体を反らして、後方に伸ばしている足(フリーレッグ)を片手で掴んだまま回転をします。

上から見えるとドーナツのように見えることから、ドーナツスピンという名前が付けられているそうです。

2005年全日本選手権の覇者でもあり、四大陸選手権や世界選手権にも出場経験のある中野友加里さんの代名詞が、このドーナツスピンでした。

参考までに、現在プロスケーターとしても活躍中の太田由希奈さんが行っているスピンの動画がありますので、ご紹介しますね。

一つ一つ見てみると「これはよく見るやつだな」と思うものがあると思いますよ!

参考 太田由希奈によるスピンの基本紹介キャノン・ワールドフィギュアスケートウェブ

 

フィギュアスケートのスピンのレベルや難易度も!

 

次に、フィギュアスケートのスピンにレベルや難易度について、見ていきたいと思います。

ジャンプでは2回転や3回転、4回転といった難易度の高さとジャンプの種類、そしてジャンプの完成度によって得点が変わってくるように、スピンにおいても5つのレベルが設定されています。

また、スピンの基本姿勢によってそれぞれ基礎点が定められていて、さらに出来栄え点(GOE)として、マイナス3からプラス3が加点(減点)もされます。

ところでスピンはどのようなところが評価に繋がると思いますか?

日本スケート連盟の公式サイトを見てみますと、

・軸がぶれていないか

・同じ場所で回っているか

・きれいな姿勢がとれているか

といったところがポイントのようです。

これは私がテレビでフィギュアスケートのスピンを見るときのポイントなのですが、リンクサイドの壁には様々なスポンサー名が書かれていますよね?

選手がスピンをしている後ろのスポンサー名の文字に注目してみると、本当に上手な選手はスピンが終わるまで同じ位置で回転をしているのがよく分かります。

あとは、スピンをしたときに削れるリンクの表面を見ても、軸がぶれずに同じ位置で回っているか、回転の途中から徐々にずれて回っているかなどを見ることができますよ。

 

参考 スピンの基礎公益財団法人日本スケート連盟

【スピンは最少回転数が決まっている】

スピンは同じポジションで2回転、足を換えてスピンをするときも、足を換える前後のスピン姿勢が少なくとも3回転が必要とされていて、これが満たされていない短いものについては得点に反映されないのだそうです。

スピンの回転速度は速いので、何回転しているのか?というのはなかなか素人では分かりにくい部分でもありますよね。

また、ショートプログラムとフリープログラム、そして男子と女子によっても規定の回転数が異なるということで、意外と細かいルールがあるようです。

ここでは男子シングルについてのみ抜粋して見ていきたいと思います。

 

●男子シングル ショートプログラムにおけるスピンの回転数

 

・フライングスピン:着氷後最少8回転

・単一姿勢のスピン:各足で最少6回転(両足の合計12回転)

・スピンコンビネーション:各足で最少6回転(両足の合計12回転

●男子シングル フリープログラムにおけるスピンの回転数

・スピンコンビネーションは最少10回転、それ以外は最少6回転

スピンの種類によって、最少6回転だったり8回転だったり、私も正直ここまで細かく決められているとは知らなかったので驚きました。

女子シングルやペア・アイスダンスの最少回転数については、JSPORTSの公式サイトをご覧になってみて下さいね。

参考 JSPORTS フィギュアスケート技術要素(必須)

【スピンのレベルについて】

スピンを行う上で、どのくらい工夫がされているか?というところで評価をされるのが、このレベルと言われているものです。

レベルは次の5つに分けられています。

・工夫が認められなかった場合:レベルB

・1つの工夫が認められた場合:レベル1

・2つの工夫が認められた場合:レベル2

・3つの工夫が認められた場合:レベル3

・4つの工夫が認められた場合:レベル4

ここでも私は「レベルB」というものがあることを初めて知りました。

もっとも、シニアの選手でスピンに工夫がされてないということはあり得ないので、知らなくても当然なのかもしれませんが、、、(笑)

シニアの選手の多くはレベル4を当たり前のように獲得していますから、私たちには想像ができないくらいの練習を重ねているんだろうなぁと感じました。

参考 フィギュアスケートの採点法 技術点Wikipedia

 

 

フィギュアスケートのスピンが上手い&綺麗な選手は?

 

それでは最後に、フィギュアスケートのスピンが上手い選手、綺麗な選手をご紹介したいと思います。

現役を引退してしまった選手では、やはり浅田真央さんや高橋大輔さんというのは、特に秀でていたのではないかと思います。

指先まで神経が行き届いていて、一つ一つのスピンが丁寧でありながら、得点となる基準は確実にクリアしていて、かつ美しさも兼ね備えている、そんな印象があります。

また、ユリア・リプニツカヤさんは、ビールマンスピンの姿勢から、さらに後ろ足を頭に付けられるほど柔軟性があって、まるでロウソクのようなその姿勢は「キャンドルスピン」とも呼ばれて話題となりました。

現役選手の中では、カロリーナ・コストナー選手のスピンもしなやかでとても美しいですし、宮原知子選手はスピンの途中で軸足を換えるのではなく、回転する方向を換えるということができる選手の一人です。

利き手ではない反対方向に回転をするのは、とても難しいとされているため、スピンの加点がもらえる大きな武器となっています。

そして、オリンピックでの活躍が期待されている羽生結弦選手のスピンも、足を掴んでいないフリーになっている手を細かく動かすなど、よーく見るとたくさん工夫されていることが分かると思います。

手の動きを付けることで、スピンの表現の幅が広がりますし、得点にも結び付けることができるんですね。

どうしても、ジャンプを失敗しないか、といったところに集中しがちなので、私もスピンに関しては見逃していたところが多いのかもしれないと感じました。

今度からは、もう少しスピンに重点を置いて見てみなければなりませんね。

 

フィギュアスケートのスピンまとめ

 

フィギュアスケートのスピンについて、基本姿勢やレベルなどについてご紹介してきました。

スピンの動きはとても複雑なので、言葉で説明してもなかなか伝わりにくいところもあったかもしれません。

フィギュアスケートのスピンを見るときのポイントとしては、スピンの回転軸や回転の速さ・姿勢といったものが挙げられます。

そして、手の動きなどにも注目して、是非、スピンの美しさと魅力に触れてみてくださいね。