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絶対王者、羽生結弦選手がインフルエンザのため欠場となった全日本フィギュアスケート選手権は、大会前から波乱を予感させるものでした。
全日本フィギュアスケート選手権というのは選手にとっても思い入れの強い大会というだけあって、演技後の嬉し涙や悔し涙のシーンも多く見られて、感動した方も多いのではないでしょうか。
四大陸選手権や世界選手権への切符がかかった今大会、果たして結果はどうだったのでしょうか?
世界選手権代表選手は誰に決まったのでしょうか?
フィギュアスケートファンである私の感想も踏まえて、全日本フィギュアスケート選手権2016を振り返ってみたいと思います。
フィギュアスケート全日本選手権2016の結果とは?
それでは早速、全日本フィギュアスケート選手権2016の結果を見ていきましょう。
上位選手をピックアップしていますので、詳細は最後に記載しているフジテレビサイトの大会結果のページで確認してみて下さいね。
[su_note note_color=”#daebf8″ radius=”5″]<男子シングル総合順位・総合得点>
1位 宇野昌磨 280.41点
2位 田中刑事 249.38点
3位 無良崇人 242.11点
4位 日野龍樹 230.31点
5位 友野一希 216.55点
[/su_note]羽生結弦選手の欠場により、何となく緊張感が足りなかったように感じた男子シングル。
出場していないことで羽生結弦選手の存在感を思い知らされてしまうとは、いやはや恐れ入りました。
得意の4回転フリップは着氷後のランディングが乱れ、4回転トウループでは転倒してしまうなど、ショートプログラムでは2位と一歩出遅れた宇野昌磨選手。
また、フリープログラムでも4回転フリップと4回転トウループはなんとか転倒を堪えるといった体勢になってしまい、細かい減点をされてしまいました。
しかし、その他のジャンプやスピンでは全て基礎点にプラスして加点が付く安定した演技で、代名詞「クリムキンイーグル」でも会場を大いに沸かせた宇野昌磨選手は、フリープログラムで192.36点という他を圧倒する得点を出して総合優勝に輝きました。
そして2位に食い込んできたのは、グランプリシリーズのNHK杯でも3位の表彰台に上がった田中刑事選手です。
以前から注目されていた選手ではありますが、NHK杯での銅メダルが自信に繋がったのか、ショートプログラムでは3位、フリープログラムでは2位という大きなミスのない演技に成長を感じました。
そして3位となったのは、ショートプログラムではベテランの意地を見せ、90.34点で1位に立った無良崇人選手。
フリープログラムでの演技にも期待されたのですが、3つのジャンプで3回転の予定が2回転になってしまうなど得点が伸びず、悔しい結果となってしまいました。
[su_note note_color=”#f6bfbc” radius=”5″]<女子シングル総合順位・総合得点>
1位 宮原知子 214.87点
2位 樋口新葉 199.49点
3位 三原舞依 198.17点
4位 本田真凛 196.11点
5位 本郷理華 194.28点
[/su_note]実力揃いの女子シングルは、1位から5位まで190点超えという稀に見るハイレベルな戦いとなりました。
1位の宮原知子選手は、ショートプログラムを完璧な演技でたった一人70点を超す76.49点という高得点を出し、フリープログラムでは珍しくジャンプの乱れが見られたものの、安定した滑りで首位を守り切り、全日本3連覇を達成しました。
2位は今年ジュニアからシニアに移行したばかりの樋口新葉選手。
ショートプログラムは3位で終えた樋口新葉選手でしたが、フリープログラムではトリプルサルコウでの転倒が大きく得点に響いて4位、本郷理華選手らがフリープログラムで得点を伸ばすことができなかったこともあり、総合順位は2位となりました。
そして今回、大躍進を遂げたのは3位になった三原舞依選手ではないでしょうか。
ショートプログラムでは5位と出遅れたものの、フリープログラムはミスが全くない演技を見せつけてフリープログラムで2位になると、総合順位は堂々の3位を獲得。
三原舞依選手は昨年末に難病と言われる突発性の若年リウマチを患い、昨年の全日本フィギュアスケート選手権は入院先の病院で見ていたそうです。
難病を乗り越え、再びリンクに戻ってきて得たものは、全日本フィギュア選手権3位という素晴らしい成績でした。
最高のクリスマスプレゼントになったことでしょう。
[su_note note_color=”#cca6bf” radius=”5″]<ペア総合順位・総合得点>
1位 須藤澄玲/フランシス・ブードロオデ 160.25点
2位 須崎海羽/木原龍一 146.25点
3位 小野眞琳/ウェスリー・キリング 136.06点
<アイスダンス総合順位・総合得点>
1位 村元哉中/クリス・リード 158.36点
2位 平井絵己/マリオン・デラアソンション 140.97点
3位 小松原美里/ティモシー・コレト 125.12点
[/su_note]ペアとアイスダンスについてはテレビ放送がなかったので、29日のCSフジテレビONEでの放送を楽しみにしたいと思います。
いずれも1位と2位の得点差がかなりあるので、実力の差が開いていることが伺えます。
また、アイスダンス1位の村元哉中選手は女子シングルでも活躍していた選手だったのは知っていたのですが、2014-15シーズンからアイスダンスに転向していたのですね。
そしてパートナーのクリス・リード選手は、以前はお姉さんのキャシー・リードさんと組んでいたことでも知られています。
パートナーを解消した後に村元哉中選手とペアを組んでいただなんて、もっとニュースになっても良いと思うのですが、まだペアやアイスダンスはメディアで取り上げられることが少ないのですよね。
それに比例して世間の認知度も低く、日本のレベルも世界に比べると大きな差があると思うので、男女シングルだけではなく、ペアやアイスダンスにももっと力を入れて欲しいと個人的に思っています。
全日本フィギュアスケート選手権2016の感想は?
なんといっても、羽生結弦選手の欠場というニュースが大きかったのではないでしょうか。
グランプリファイナルで史上初の4連覇を達成し、全日本フィギュアスケート選手権ではどんな得点を叩き出してくれるのか、フィギュアスケートファンの注目も高まっていたと思います。
欠場の理由はインフルエンザ発症、一番悔しい思いをしているのは羽生結弦選手ですよね。
羽生結弦選手が不在の男子シングルは、やはりどこかぎこちないというか、羽生結弦選手がいないということで逆に固くなってしまった選手もいたように感じました。
特に宇野昌磨選手は優勝こそしたものの、いつもとは違う様子で、逆に自分にプレッシャーをかけ過ぎていたのではないかと思うほど。
相乗効果はあるものだと、改めて感じました。
また、女子シングルでは誰もが女王復活を望んでいる浅田真央選手の演技に、息を飲んで見つめていた方も多かったのではないかと思います。
全日本フィギュアスケート選手権では、今シーズンは封印していたトリプルアクセルという3回転半ジャンプに挑戦すると言っていた浅田真央選手。
ショートプログラムでは自身も「力んでしまった」と言うように、1回転半のシングルアクセルになってしまい得点が付かず8位と大きく出遅れてしまいました。
フリープログラム本番前の6分間練習ではトリプルアクセルを成功させて、会場は大歓声に包まれました。
そして臨んだ演技本番、スタート位置に付く直前に観客が持っていたたくさんの応援ボードを目にして、たくさんの声援を浴びた浅田真央選手は目頭を抑えました。
その姿だけで、テレビを見ていた私も胸がいっぱいになりました。
6分間練習と同様に成功して欲しいと願ったトリプルアクセルでしたが、惜しくも着氷に失敗してしまい転倒、その後も回転不足や3回転の予定が1回転になるジャンプが重なりました。
しかし、ステップやスピンなどでは浅田真央選手ならではの表現力と技術が際立っていて、その場の空気を作るという意味ではさすがだなと思いました。
そして不調が続いていた村上佳菜子選手のフリープログラムは以前の力強さも垣間見ることができて、多少のミスはあったものの本人も納得のいく演技に涙を流す姿がとても感動的でした。
また、ショートプログラムを2位で終えた本郷理華選手は、フリープログラムを急遽昨年と同じリバーダンスに変更、冒頭のジャンプのミスを引きずってしまったのか、スピードとキレを欠いてしまい結果は5位、悔し涙が溢れていました。
そんな中、黙々とスケートに取り組み、確実なスケーティングを見せてくれた宮原知子選手の強さには、頼もしささえ感じました。
ジュニアながら4位という大健闘を見せた本田真凛選手の演技も、生き生きとしていてとても良かったですね。
ペアといえば、高橋成美選手という印象が強かったのですが、今大会では高橋成美選手のペアは4位ということで、残念な結果に終わってしまったようです。
須藤澄玲選手という名前は初めて耳にするので、どんな選手なのか映像を見るのがとても楽しみです。
そしてアイスダンスでも、女子シングルの選手としての実績をもつ中元哉中選手と、アイスダンス歴が長いクリス・リード選手のペアというのは、非常に興味がありますね。
フリープログラムだけで130点を越える女子シングルの選手が4人もいるという層の厚さに、今後の期待と楽しみが大きく膨らんだ大会となりました。
全日本フィギュアスケート選手権2016の再放送はあるの?
全日本フィギュアスケート選手権2016を見逃してしまったみなさんに朗報です。
放送が終了してしまったものもありますが、以下の日程で再放送が予定されていますので、見逃してしまった方も、もう一度見たいという方も、是非チェックしてみて下さいね。
[su_note note_color=”#daebf8″ radius=”5″]<CSフジテレビONE>
12月26日(月)12時~14時 男子ショートプログラム ※放送終了
12月27日(火)12時~14時 女子ショートプログラム
12月28日(水)12時~14時 男子フリープログラム
12月29日(木)11時30分~14時 女子フリープログラム・ペア・アイスダンス
<BSフジ>
12月30日(金)11時~11時55分 男子ショートプログラム ハイライト
12月30日(金)12時~15時55分 男子フリープログラム 全選手放送
12月31日(土)11時~11時55分 女子ショートプログラム ハイライト
12月31日(日)12時~12時55分 女子フリープログラム 全選手放送
[/su_note]年末も全日本フィギュアスケート選手権一色になりそうです。
出典:とれたてフジテレビ 今季のフィギュア中継は4メディア連動
世界選手権出場選手は誰に決まったの?
それでは最後に世界選手権に出場する選手をご紹介します。
<男子シングル>
宇野昌磨選手・羽生結弦選手・田中刑事選手
<女子シングル>
宮原知子選手・樋口新葉選手・三原舞依選手
<ペア>
須藤澄玲/フランシス・ブードロオデ 組
<アイスダンス>
村元哉中/クリス・リード 組
以上の選手は世界選手権のほか、四大陸選手権の代表選手としても選ばれています。
どちらもプレッシャーのかかる大会になりますが、頑張って欲しいですね。
世界選手権に出場するには全日本フィギュアスケート選手権への出場が必須となっているのになぜ、欠場した羽生結弦選手が選ばれているのかと疑問に思っている方もいるかもしれませんので、ここで簡単に説明をしたいと思います。
世界選手権代表の出場枠は男女共に3枠となっていて、全日本フィギュアスケート選手権で優勝した選手は自動的に代表となります。
次に、全日本フィギュアスケート選手権の2位と3位の選手と、今シーズンのグランプリファイナル上位2名の中から選出され、最後の1枠は全日本フィギュアスケート選手権の4位から6位の選手を含めて総合的に判断されて選出されます。
全日本フィギュアスケート選手権出場が必須条件となっているのですが、過去の世界選手権でメダルを獲得した選手が怪我などやむを得ない理由で欠場した場合は、それまでの成績などを考慮して選ばれることがあるという選考基準があります。
羽生結弦選手の欠場理由はインフルエンザによるものであること、そして今シーズンのグランプリファイナルでも優勝していますし、昨シーズンの世界選手権でも銀メダルを獲得しているので、選考基準を満たしているというわけなんですね。
兎にも角にも、フィギュアスケートファンにとっては一安心といったところではないでしょうか。
そして来年の2月には冬季アジア大会(札幌)が行われるのですが、こちらの大会には無良崇人選手や本郷理華選手などが選出されていますので、以下のサイトで合わせて確認してみて下さいね。
まとめ
全日本フィギュアスケート選手権に出場していない羽生結弦選手の名前をこんなにも出してしまうほどの存在感と、そして順位に関わらず、これまでの実績があるからこそ愛されている浅田真央選手の存在感を改めて感じました。
また、男女シングルでは15歳から19歳の選手が多く表彰台に上がっているということから、全日本チーム全体の心強さも感じました。
来年1月にはスターズオンアイス(アイスショー)が、2月には冬季アジア大会が、そして四大陸選手権、世界選手権と今シーズンはまだまだ続きます。
どうぞお見逃しなく。