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華やかな衣装を身にまとった選手が氷の上で演技をするフィギュアスケート。
ただ何となく、ジャンプが成功した!転倒した!っていうだけで見ていませんか?
野球では、ストレートやカーブ、チェンジアップといった球種があったり、バレーボールはAクイックや速攻、バックアタックといったスパイクの種類があるように、実はフィギュアスケートでも6種類のジャンプを選手たちは飛び分けているんです。
ぱっと見ただけでは、ジャンプの違いが全く分からないという方がほとんどなのではないかと思います。
ルールが分からない競技は見ていても面白みを感じませんが、少しでもルールを知っていると、つい見てしまうということもありますよね。
そこで、もっとフィギュアスケートを楽しく見ていただくために、フィギュアスケートのジャンプの種類や、ジャンプの名前の由来についてご紹介していきたいと思います。
フィギュアスケートのジャンプ アクセル・ルッツの名前の由来や見分け方とは?
フィギュアスケートのジャンプには6種類あると言いましたが、一度に書くと混乱してしまうと思いますので、少しずつ紹介していきますね。
どのジャンプにも共通しているのは、ジャンプの呼び方です。
ジャンプ名の前にジャンプの回転数を付けますので、例えば1回転ならシングル〇〇、2回転ならダブル〇〇、3回転ならトリプル〇〇という風に呼び分けられます。
テレビの解説などでは分かりやすいように、2回転・3回転と言うこともありまし、ダブル・トリプルと言うこともありますので、両方使われると思っていて良いと思います。
ちなみに、最近の男子シングル競技においては4回転ジャンプを飛ぶ選手が多くなりましたが、4回転は4回転と言うことが多いですね。
フィギュアスケート好きの方や、海外では4回転のことをクワドと呼ぶこともありますので、参考程度に覚えておくと良いでしょう。
それではまず、アクセルジャンプとルッツジャンプについて、解説していきたいと思います。
【アクセルジャンプ】
●名前の由来
1882年にノルウェーのアクセル・パウルゼン選手が初めて飛んだということに由来していると言われています。
●ジャンプの見分け方
アクセルは6種類のジャンプの中で、唯一前向きに踏み切ってジャンプをして、後ろ向きで着氷します。
そのため、回転数が半回転多くなりますから、1回転半がシングルアクセル、2回転半がダブルアクセル、3回転半がトリプルアクセルといった呼び方になります。
また、ジャンプの中では最も難易度が高いジャンプの種類と位置付けられていて、4回転半のアクセルジャンプを公式試合で成功させた選手はまだいません。
男子シングルの選手でもトリプルアクセルを苦手とする選手は多く、試合でも失敗したり転倒のしやすいジャンプの一つと言えます。
【ルッツジャンプ】
●名前の由来
1913年にオーストリアのアイロス・ルッツ選手が初めて飛んだということに由来していると言われています。
●ジャンプの見分け方
後ろ向きで助走に入り、左足のアウトエッジに重心を置いて、右足のトウをついて回転してジャンプをします。
回転する軸足にかかっている重心の向きと空中での回転方向が逆になることから、アクセルジャンプに次いで2番目に難しいとされています。
踏み切るときにアウトエッジになっていることが重要で、もし、インサイドエッジで踏み切ってしまった場合は減点の対象となります。
アクセルジャンプだけ前向きに助走するということは、その他のジャンプは全て後ろ向きの助走になるということなんです。
なので、余計に見分けがつかないのではないかと思います。
エッジに関しては、本当に一瞬のことなので、なかなかテレビを見ていて区別をするのは難しいのですが、私が見ているポイントとしては、後ろ向きの助走が長くて、ジャンプをする瞬間に軸となる足首が外側に傾いたかな?というのを目安にしています。
フィギュアスケートのジャンプ サルコウ・フリップの名前の由来や見分け方とは?
それでは次に、サルコウジャンプとフリップジャンプについて見ていきましょう。
【サルコウジャンプ】
●名前の由来
1909年にスウェーデンのウルリッヒ・サルコウ選手が初めて飛んだということに由来していると言われています。
●ジャンプの見分け方
後ろ向きで助走に入り、左足のインサイドエッジで軌道を描きながら、必然的に軌道の内側に入る右足の振り上げる力を利用してジャンプをします。
難易度としては、2番目に低いジャンプとされています。
サルコウジャンプは飛び上がる瞬間に、両足が「ハの字」のようになるので、比較的分かりやすいかなと思います。
両足を同時に蹴り上げているわけではないのですが、両足の力を使って飛び上がっているように見えるので、そのあたりを注目してみると見分けがつくかもしれませんね。
【フリップジャンプ】
●名前の由来
フリップ(Flip)=反転する、という英単語から来ていると言われています。
他のジャンプと違って、初めて飛んだ人の名前が由来しているわけではないようです。
●ジャンプの見分け方
後ろ向きで助走に入り、左足のインサイドエッジで踏み切って、右足のトウをついてジャンプをします。
軸足となる左足はインサイドエッジですが、回転力となる右足を引くときに体が回転方向と逆向きに開くということから、難易度はアクセル、ルッツに次いで3番目に難しいジャンプとされています。
体が回転方向とは逆向きに開くといわれているように、確かに、フリップジャンプは他のジャンプと違って、体のひねり方が違うように見えるんですよね。
ルッツジャンプでもエッジエラーがあったように、フリップジャンプでもエッジエラーを取られることがあります。
見分け方のポイントとしては、ルッツジャンプよりも後ろ向きの助走は長くなくて、助走の半分を前向きに滑ってきて、ジャンプをする前に後ろに向き変わって踏み切るといったところでしょうか。
フィギュアスケートのジャンプ ループ・トウループの名前の由来や見分け方とは?
それでは最後に、ループジャンプとトウループについてご紹介しましょう。
【ループジャンプ】
●名前の由来
輪(ループ)を描くジャンプであることに由来していると言われています。
1910年にドイツのヴェルナー・リットベルガー選手が初めて飛んだということから、欧州ではループではなく、リットベルガーと呼ばれることも多いそうですよ!
●ジャンプの見分け方
後ろ向きで助走に入り、右足のアウトエッジに重心を乗せて、そのまま右足で踏み切ってジャンプをします。
左足の力は加えずに、軸足となっている右足だけでジャンプをするので、トウをついていないときはループだと覚えると良いと思います。
右足に力をためながら片足で後ろ向きに滑ってきて、そのままジャンプをするといった格好になるので、こちらも比較的見分けやすいのではないでしょうか。
氷を蹴り上げない分、力が加わらなくて難しいように感じるのですが、難易度は3番目に低いジャンプとされています。
【トウループジャンプ】
●名前の由来
つま先(トウ)を付いてジャンプをすることに由来していると言われています。
トーループやトゥループというように表記されることもありますね。
●ジャンプの見分け方
後ろ向きで助走に入り、右足のアウトエッジに左足のトウをついてジャンプを行います。
まさに、トウをついていますね!
でも、ルッツもフリップもトウをついています。
やっぱり見分けが付きにくい、そう感じた方もいらっしゃるかもしれません。
ですが、ルッツ・フリップとトウループで違う点が一つあります。
それは、軸足となる足です。
ルッツとフリップは左足で滑ってきますが、トウループは右足なんです。
ループとトウループは「右足」なんですね。
そして、トウループは左足のトウをつきますので、いちにーで右足アウトエッジになって、さんで左足のトウをついて飛び上がるといった感じになります。
左足が右足より一歩後ろに下がるので、一瞬体の重心が下に下がるような感じにも見えるかもしれません。
トウループの難易度は、一番低いジャンプとされていて、2回、3回と連続してジャンプを行う際にも多様されるジャンプの一つとなっています。
4回転トウループを除いて、連続ジャンプ(コンビネーションジャンプ)の2つ目に行うことも多いですね。
例えば、ダブルアクセル+トリプルトウループ、トリプルルッツ+トリプルトウループといった感じです。
基礎点も低いので、単独で行うよりもコンビネーションの一つとして取り入れているということなのかなと思います。
以上、6種類のジャンプについてご紹介してきましたが、全て反時計回りの場合においての軸足やトウをつく足を書いています。
中には時計回り(逆回転)の選手もいますので、その場合は、ここに記載した逆足となりますのでご注意ください。
まとめ
フィギュアスケートのジャンプの見分け方について特徴を挙げてみましたが、いかがでしたでしょうか?
ぜひ、これを参考にして、テレビ放送や動画を見ていただければと思います。
慣れてくると、ジャンプを飛ぶ前の、助走の段階で分かるようになってきますので、見ていて本当に楽しいんですよ。
間もなく開催される平昌オリンピック、日本人選手の活躍に期待しましょう!