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4月23日に行われたフィギュアスケート国別対抗戦のエキシビジョンで、浅田真央選手に続いて、村上佳菜子選手の引退が発表されました。
ここ2シーズンくらいは、村上佳菜子選手らしい姿を見ることができなかったので心配をしていたのですが、引退ということで、私もとても驚きましたし、寂しい気持ちでいっぱいです。
現役最後の演技はとても感動的で、涙をこらえながらも佳菜子スマイルを見ることができて、本当に良かったです。
さて、フィギュアスケートの2016-17シーズンをしめくくる国別対抗戦、日本は3大会ぶりの優勝となったのでしょうか?
その気になる結果と、男女シングルの感想を交えてお伝えしていきたいと思います。
国別対抗戦フイギュア2017結果とは?
国際スケート連盟に加入している国から、選考基準をクリアした上位6ヶ国が出場できるこの国別対抗戦。
アイスダンスとペアは各1組、男子シングルと女子シングルは各2名ずつが一つのチームとなり、個人の順位に応じたポイントの合計がその国のポイントとなって、順位が確定します。
個人の得点よりも順位が大きく関係してくる、というわけなんですね。
今回の出場国は、カナダ、中国、フランス、ロシア、アメリカ、そして日本の6ヶ国となりました。
日本は2012年大会で優勝して以来、2013年大会と2015年大会は優勝を逃しているんです。
今年はどうだったのでしょうか?
早速気になる結果を見ていきましょう!
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国別対抗戦フィギュアスケート2017結果】
1位 日 本 109得点
2位 ロシア 105得点
3位 アメリカ 97得点
4位 カナダ 87得点
5位 中 国 80得点
6位 フランス 62得点
[/su_note]以上より、日本が見事、3大会ぶりに優勝を果たすことができました!
アイスダンスとペアでは上位に及ばなかった日本でしたが、やはり強い男子シングルと女子シングルの総合順位が他の国を上回ったということが、優勝という結果に繋がったようです。
これぞ団体戦の醍醐味といった感じになったのではないでしょうか。
国別対抗戦フイギュア2017の感想!男子シングルは?
今シーズン、男子シングルの4回転時代を引っ張ってきたといっても過言でもない、アメリカのネイサン・チェン選手ですが、今大会ではジャンプのミスが目立っていたように感じました。
世界選手権で全力を出し切ってしまったというところもあるのかもしれませんね。
また、中国のボーヤン・ジン選手も(今大会では金 博洋(キン・ハクヨウ)と呼ばれていました)、フリーの冒頭4回転ルッツが2回転になってしまうなど、ジャンプでバランスを崩してしまう場面が多く見られました。
若手選手が苦戦する一方で、カナダの元世界王者、パトリック・チャン選手のフリーは、4回転ジャンプを3つ組み込むことに挑戦するなど、来シーズンに向けてのベテランの意地と気迫というものを見せてもらったような気がします。
そして、世界選手権では王者奪還を果たした羽生結弦選手ですが、なんとショートの冒頭の見せ場、4回転ループがまさかの1回転に・・・。
本来4回転ループの基礎点は12点なのですが、1回転になったことにより0点になってしまったのです。
また、続くコンビネーションジャンプでも、ファーストジャンプの4回転サルコウの着氷でバランスを崩してしまい、コンビネーションジャンプを飛ぶことができずに、ショートでは7位と大きく出遅れてしまいました。
しかし、そこは国別対抗戦。
宇野昌磨選手のショートは大きなミスをすることなく、4回転フリップも成功させて103.53点でトップに立ちました。
羽生結弦選手のフリーは、ショートで失敗してしまった4回転ループは見事に成功させたものの、4回転サルコウが2回転になってしまい、また、羽生結弦選手の得点源でもあるトリプルアクセルを失敗してしまうなど、珍しい場面が見られました。
それでもその他のジャンプや演技で高得点を獲得して、フリーではトップとなりましたが、ショートと合わせても完璧とはいえなかった内容に、羽生結弦選手本人も、悔しい思いがあったのではないかと思います。
そして宇野昌磨選手は、フリーでは4回転ループを華麗に成功させて会場を大いに沸かせると、羽生結弦選手に続く2位となり、チーム日本としての順位点を多く稼ぐ活躍を見せてくれました。
宇野昌磨選手は今シーズンを通して、かなり大きく変わりましたよね。
スケーティングで音楽の表現を表したり、顔の表情であったり、あまりにジュニア時代の印象が強いもので、その成長ぶりに毎回演技に見入ってしまいます。
来シーズンの日本男子シングルにも、期待が持てそうです。
国別対抗戦フイギュア2017の感想!女子シングルは?
女子シングルといえば、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手でしょう。
今シーズンは数々の世界記録を塗り替えてきたエフゲニア・メドベージェワ選手、この国別対抗戦でもその記録を更新しました。
ショートでは80.85点を叩き出し、そしてフリーではなんと160.46点を出したのです!
フリーの演技は本当に素晴らしかったので、150点は超えるかもしれないとは思いましたが、まさかの160点越え。
Twitterの反応を見ていても、「ちょっと得点を出しすぎでは?」という意見も多く、得点に疑問をもつ人は私だけではなかったようです。
得点だけを見ると、男子選手並みですよね。
アメリカのアシュリー・ワグナー選手は、今大会もショートで70.75点、フリーで133.26点と、相変わらずの安定感と力強いスケーティング、そしてベテランならではの表現力を魅せつけてくれました。
そして、注目すべきは、やっぱりチーム日本の三原舞依選手と樋口新葉選手ですよね。
三原舞依選手のショートは、プログラムの最後、ステップシークエンスを行った後に、トリプルフリップを飛んで決めのポーズに入るという構成になっています。
それが先月行われた世界選手権では、トリプルフリップで転倒してしまい、順位を大きく落としてしまったのです。
演技の最後にジャンプをするというのは、決まれば見栄えも良く得点に繋がりますが、転倒してしまうというリスクもあるのですよね。
しかし、世界選手権での失敗を生かし、今大会のショートを完璧に滑り切った三原舞依選手は、自己ベストを更新する72.10点を獲得して3位に入ると、フリーでもノーミスの演技で、こちらも自己ベストを更新、146.17点という高評価を得て2位となりました。
さらに、もう一人の日本人選手、樋口新葉選手も同様に、今シーズン失敗の多かったショートを完璧に滑り、自己ベストを更新して71.41点で5位に。
フリーでも今シーズン最高の演技を見せてくれた樋口新葉選手は、145.30点をマーク。
日本女子シングルは、自己ベスト更新の嵐だったんです。
「ずっと、こんな演技をしたかった!」というような演技を二人とも見せてくれて、それが得点としても表れて、チーム日本の応援席もとても盛り上がっていましたね。
その結果、フリーでは2位に三原舞依選手、3位に樋口新葉選手と、チーム日本の順位点に大きく貢献する形となりました。
今シーズンは悔し涙の多かった樋口新葉選手でしたが、最後にはじける笑顔を見ることができて、とても嬉しかったです。
三原舞依選手と樋口新葉選手は、他の選手とは違って、ジャンプに入る前がとてもスムーズなんですよね。
選手によっては、ループジャンプを飛ぶ前に軸足に体重をかけるような助走するのですが、そういったジャンプの癖がなく、最初から最後まで流れのある演技であるというが、いつも見ていて素晴らしいなと思っています。
個人成績としても良いイメージでシーズンを終えることができた三原舞依選手と樋口新葉選手、来シーズンに向けての自信と弾みになったことでしょう。
三原舞依選手のフリーといえば「シンデレラ」というくらい、今シーズンを振り返っても、印象に残るプログラムだったと思います。
まとめ
この国別対抗戦をもって、フィギュアスケートの2016-17シーズンが終了しました。
チーム日本の応援席では、引退を発表された浅田真央さんに向けてのメッセージが掲げられていたのをご覧になったでしょうか?
日本人選手だけではなく、諸外国の選手からもメッセージが寄せられていて、みんなに愛されていたんだなと思うと、胸が熱くなりました。
フィギュアスケートの来シーズンは7月から始まります。
そして来年2月に行われる平昌オリンピックへと、選手たちの想いも加速していきます。
果たして、オリンピックイヤーはどんな選手が先頭に立って、フィギュアスケートを盛り上げてくれるのでしょう?
今からとても楽しみです。