フィギュアスケートのルール男子&女子のショートとフリーの違いと基礎知識

一口にフィギュアスケートといっても、男子シングル、女子シングル、ペア、アイスダンスと種目は様々です。

そして、ショートプログラムとフリープログラム、アイスダンスではショートダンスとフリーダンスの異なる2つの演技の総合点をもって、最終的な順位が決まります。

それぞれのプログラムにおいても、演技の必須要素が定められていて、それに満たない場合は得点に繋がらないといったこともあるんです。

特にジャンプの種類も見慣れていないと、区別をするのは難しいですよね。

そこで、ここでは主にテレビで放送される男子と女子シングルの、ショートプログラムとフリープログラムの違いについて簡単に解説していきたいと思います。

 

フィギュアスケートのルールでショートとフリープログラムの違いとは?

 

それでは、フィギュアスケート男女シングルの、ショートプログラムとフリープログラムの大きな違いについて見ていきましょう。

まず、ショートプログラムは略してSP(Short Program)、フリープログラムはFS(Free Skating)と表記されることがあります。

ショートプログラムはそのままですが、なぜ、フリープログラムはFPではなくFSなのでしょう?

私もずっと気になっていたので調べてみたところ、元々は自由な演技ということでフリープログラムと呼んでいたそうなのですが、現在の国際スケート連盟(ISU)としてはフリースケーティングが正解とのことです。

日本ではフリープログラムという呼び名の方が浸透しているから使っているという感じなのかもしれませんね。

ショートプログラムに対してロングプログラムとも呼ばれていたこともあるそうですから、意味合いは同じで、色んな呼び方があるという認識で良いかと思います。

実際には、ショート、フリーと呼ばれているので、あまり気にすることはないでしょう。

ショートとフリーで大きく違うところは演技時間の長さです。

【ショートプログラム】

・男女共通:2分40秒±10秒

【フリープログラム】

・男子シニア:4分30秒±10秒

・男子ジュニア:4分±10秒

・女子シニア:4分±10秒

・女子ジュニア:3分30秒±10秒

このように、フリーに関しては男子と女子、そしてシニアとジュニアによっても異なり、それぞれジュニアの方が30秒少なくなっているんですね。

そのため、ジュニアからシニアに上がったばかりの選手は、演技後半に疲れが出てしまい、思うように演技ができないといった場面も見かけます。

たったの30秒だと思ってしまうのですが、その30秒の中で滑り続け、体を動かすというのは、見ているよりも大変なようです。

あの羽生結弦選手ですら、シニアに上がったばかりの頃は、後半のステップで疲れが見て取れて、完全にスピードが落ちていました。

こういったことからも、最初から最後までスピードと迫力のある演技をするというのは、並大抵のことではないということが分かりますね。

 

フィギュアスケートのルール男子&女子のショートプログラムの基礎知識

 

次に、ショートプログラムについて、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

ショートプログラムには、必ず飛ばなければいけないジャンプ、スピンやステップシークエンスが決められています。

男女別には次の通りです。

【男子ショートプログラム】

1.ダブルまたはトリプルのアクセルジャンプを1回

2.単独の3回転または4回転ジャンプを1回

3.単独のジャンプと異なる種類のコンビネーションジャンプ

(例:4回転+3回転、4回転+2回転、3回転+3回転、3回転+2回転)

4.フライングスピン

5.足換えのスピン

6.2種類以上の基本姿勢によるコンビネーションスピン

7.ステップシークエンス

http://www.jsports.co.jp/skate/game/#figureSkateGame01
出典:J SPORTS フィギュアスケート 男子シングル

【女子ショートプログラム】

1.ダブルまたトリプルのアクセルジャンプを1回

2.単独の3回転ジャンプを1回

3.単独のジャンプと異なる種類のコンビネーションジャンプ

(例:3回転+3回転、3回転+2回転)

4.フライングスピン

5.レイバックスピンまたは足換えなしのシットスピンやキャメルスピン

6.2種類以上の基本姿勢によるコンビネーションスピン

7.ステップシークエンス

出典:J SPORTS フィギュアスケート 女子シングル

このように、男子と女子で若干内容は異なりますが、決められた7項目を全てこなさなければなりません。

ジャンプにいたっては、同じ種類のジャンプを飛ぶことができないというのも特徴ですね。

アクセルジャンプとは、フィギュアスケートで唯一前向きに飛ぶジャンプのことで、2回転半ジャンプをダブルアクセル、3回転半ジャンプをトリプルアクセルと言います。

男子選手にとってはトリプルアクセルが欠かせませんが、女子選手のほとんどはダブルアクセルです。

浅田真央選手はトリプルアクセルを飛べる数少ないスケーターですが、ここ最近ではクリーンに飛んでいる姿を見ることができず、ファンとしては少し心配な部分でもあります。

4回転ジャンプは今や男子選手には必須とも言えるジャンプとなりました。

今のところ、4回転ジャンプを飛ぶ女子選手はいませんが、過去に安藤美姫さんが4回転サルコウを成功させたというのは有名な話ですね。

そして、ジャンプコンビネーションは基礎点が高いもの、男子なら4回転+3回転、女子なら3回転+3回転を組み入れたいところです。

ただし、失敗したジャンプをやり直すことはできないので、失敗による転倒で1点の減点になるよりは、4回転+2回転、3回転+2回転といった、基礎点は少し下がるけれど、出来栄え点と呼ばれるGOEの加点を期待して、確実に飛べるジャンプを選ぶ選手もいます。

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スピンの姿勢の種類は様々なのですが、フライングスピンというは、スピンに入る前に飛び上がってからスピンの体勢に入るものです。

そして足換えのスピンは、回転している途中から、回転軸の足を換えてスピンを行うことを言います。

回転方向は同じまま足換えを行うので、なかなか見分けるのが難しいですよね。

ステップシークエンスは、直線的に進みながら体を大きく動かし、ステップやターンを交えて行うストレートラインステップと、円を描きながらステップを行うサーキュラーステップがあります。

ストレートラインステップは、滑り始める前に一呼吸置いて、観客にアピールしたり手拍子を煽ったりする選手もいるので、とても盛り上がる見せ場とも言えますね。

女子選手が片足を高く上げたまま同じ姿勢を保って滑る、スパイラルと呼ばれるものシークエンスの一つです(スパイラルシークエンス)。

ジャンプとスピンの種類については、分かりやすい動画を見つけましたので、興味のある方はご覧になってみて下さい。

ジャンプの種類が見分けられるようになると、かなり面白くなりますよ。

出典:キャノン・ワールドフィギュアスケートウェブ 村主章枝によるジャンプの基本紹介

出典:キャノン・ワールドフィギュアスケートウェブ 太田由希奈によるスピンの基本紹介

 

フィギュアスケートのルール男子&女子のフリープログラムの基礎知識

 

続いて、フリープログラムについて見ていきましょう。

ショートプログラムと同様、フリープログラムにも決められた要素があります。

【男子フリープログラム】

1.ジャンプは最大8回

2.スピンは最大3回

3.ステップ1回

出典:J SPORTS フィギュアスケート 男子シングル

【女子フリープログラム】

1.ジャンプは最大7回

2.スピンは最大3回

3.ステップ1回

4.スパイラルシークエンス1回

出典:J SPORTS フィギュアスケート 女子シングル

このように、男子は最大13個の要素を、そして女子は最大12個の要素を行うことが決められています。

そして、男女共通で、アクセルジャンプは最低1つ入れなければなりません。

ショートプログラムと違う所は、アクセルジャンプを含むダブルジャンプは2回まで、3回転と4回転のみコンビネーションジャンプに組み入れることで同じ種類を2回飛ぶことができます。

例えば、単独のトリプルルッツとトリプルルッツ+トリプルトウループといった具合に、片方がコンビネーションになっていれば問題ありません。

しかし、当初はコンビネーションの予定だったものが、ファーストジャンプの着氷が乱れたり転倒してしまったりして、セカンドジャンプに繋げることができず、結果的に単独の同じトリプルジャンプを2回飛んでしまった場合、その2回目のジャンプについては基礎点の70%しか得点をもらうことができないのです。

こうしたケースは比較的多く見られ、ロステレコム杯2016のフリーでは、宇野昌磨選手が1回目の4回転トウループは成功、2回目は4回転トウループに2回転のトウループを付けるコンビネーションジャンプを行う予定が、4回転トウループで転倒してしまい2回転のトウループを付けることができませんでした。

その結果、2回目の4回転トウループは基礎点の70%にとどまり、かつコンビネーションという高得点にも繋がらず、さらに転倒による1点減点という大きな失点となってしまったのです。

大技を入れるというのは、リスクが高いとも言えますね。

コンビネーションジャンプは最大3回まで可能なので、例えば1回目のジャンプコンビネーションに失敗して単独のジャンプになってしまった場合、あとから単独で飛ぶ予定だったジャンプにコンビネーションを付けるなどして、リカバリーすることが可能になります。

練習をしている時から、ここでもし失敗したら次でコンビネーションにしよう、というようにシュミレーションをしている選手も少なくないようです。

ただ、いつ失敗するかというのは本人にも分からないことでしょうから、とっさの判断で行うこともあって、それが逆に同じ種類のジャンプを飛んでしまった、なんてこともあります。

また、スピンにおいてもコンビネーションの内容を換えて行わなければならず、全く同じ構成のスピンをした場合(採点表記が同じもの)は、0点になってしまいます。

一見、華やかに見えるフィギュアスケートですが、意外と演技要素や採点方法も細かいんですよね。

まずは、ジャンプが綺麗に着氷できているか、スピンの軸がぶれずに回っているかなどを注目しながら解説者の言葉にも耳を傾けていると、少しずつ良し悪しが分かっていきますよ。

ショートとフリーの両方でミスを少なく、また加点の付くようなジャンプや演技をすることが、総合順位でより上位を狙うことができるポイントです。

 

まとめ

 

ショートとフリーの違いについて、お分かりいただけましたでしょうか?

決められている演技要素はあれど、フリーの方がルールの範囲内でミスをリカバリーすることができて、見所も多いと思います。

その点、ショートはアクセルジャンプ、コンビネーションジャンプ、4回転または3回転ジャンプの3つしか飛ぶことができないので、少しのミスが大きな減点になりかねません。

ジャンプは成功して当たり前のように思えますが、ジャンプの種類によって難易度も変わってきますので、もし失敗したとしても選手を責めたりせず温かい目で応援して下さいね。

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