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バレーボールの試合をテレビで見ていると、審判が笛を吹いて、試合を止めるというシーンを見たことがありませんか?
実は、攻撃をした側に反則行為があった場合に、審判が笛を吹くと同時にどの反則が行われたのか指でサインを出し、選手に伝えているんです。
もちろん、反則をしようと思ってしている選手はいません。
懸命にボールに食らいついていった結果であったり、態勢が不十分な時にトスを行った時だったりと、ほとんどがプレー中に起こりうるものなんですね。
でも、アタックが決まって得点が入ったと思ったら、審判によって取り消されてしまい、逆に相手チームの得点になってしまって、何が起きたの?と疑問に思うこともありますよね。
ということで、
- バレーボールの簡単なルール
- 反則が認められたときに審判が出すサイン
- 反則を取られてしまうのはどんな時なのか
上記の疑問について、具体的に分かりやすくご紹介していきたいと思います。
バレーボールのルール反則を取られるのはどんな時?ボールを触る時の注意とは?
まずはボールに触れるときに起きやすい反則について、説明していきたいと思います。
【ドリブル(ダブルコンタクト)】
同じ人が2回以上連続してボールに触れてしまうことを、『ドリブル(またはダブルコンタクト)』と言います。
バレーボールの基本的なルールとして、ネットを超えてきたボールは3回以内に相手コートに返さなければいけないというものがあります。
多くの場合は、Aさんがレシーブをして、Bさん(セッター)がセットアップをして、Cさんがアタックをするというように、3人でボールを繋いでいくのですが、この時にAさんが連続してボールに触れてはいけないということです。
ですが、例外として、ブロックをした手に当たってしまった時は(ワンタッチと言います)、「3回までに返す」という回数に含まれませんので、ブロックして浮き上がったボールを自らレシーブしてもダブルコンタクトにはなりません。
つまり、ブロックして手に当たった分は1回にカウントされないため、Aさんがブロックをして浮き上がったボールをAさんがレシーブした時に1回目とカウントされるので、ダブルコンタクトにはならないということなんですね。
実際にダブルコンタクトが起こりやすいケースとしては、セッターがスパイカーにオーバーハンドでセットアップをする時です。
オーバーハンド(両手)でセットアップをする時に、タイミングがずれてしまうと、片手ずつボールに触れてしまうことがあるんです。
ほぼ同時に触れているように見えますが、観戦に慣れてくると、テレビで見ていても気付くようになると思いますよ。
【フォアヒット】
基本ルールとして、相手のコートへは3回以内に返さなければいけないというルールがあるとお話しましたが、フォアヒットはこれに関連したものになります。
『フォアヒット』とは、3回以内に相手コートへ返すことができずに、4人目がボールに触れた場合に取られる反則です。
よくあるパターンとしては、3回目にスパイクを放ったボールがネットを越えず、その跳ね返ってきたボールをレシーブした場合に起こります。
ネットを超えていないボールに触れてしまった場合は4回目となりますので、フォアヒットとなってしまうわけなんですね。
スパイクとブロックのネット際の攻防は非常にスピードが速いので、一見相手のブロックに当たって返ってきたボールにも見えてしまうのですが、ネットの上部(白い部分)に当たると、ブロックをされたように跳ね返ってくる場合があります。
ブロックに当たったと思いレシーブをして、そのままプレーを続けようとした場合に、審判が笛を吹き、プレーの継続を中止させます。
以前は、オーバータイムスとも呼ばれていたこともありました。
【ホールディング(キャッチボール)】
ボールの動きを止めてしまう反則のことで、ボールを掴んでしまったり、レシーブの際に腕の中でボールの動きを止めてはいけません。
ダブルコンタクトと同様に、レシーバーよりもセッターもしくはセッターの代わりにセットアップをする選手が起こしやすい反則です。
オーバーハンドでトスを行う場合、指先で素早くトスを行うことができれば良いのですが、指全体から手のひらにかけてボールを持ち上げるような形になった場合に、「ホールド」と見なされ、ホールディングが取られます。
ほんの一瞬なのですが、ボールを所持している時間が長くなってしまうとホールディングとなることがあるようです。
【バックプレーヤーの反則】
『バックプレーヤー』とは、アタックラインより後ろに守備位置を取っている後衛選手のことを言います。
後衛の選手がバックアタックをする際に、アタックラインに触れたり、踏み越えてはならないというルールがあります。
バックアタックをする際は、アタックラインより後ろで踏み切る必要があり、バックアタック後にアタックラインを越えても反則にはなりません。
また、
・セッターがアタックラインより前のフロントゾーンでジャンプして触れたボールがネットを越えて相手コートへ入ってしまった場合
・フロントゾーンでリベロ(レシーブ専門の選手)がオーバーハンドで1本目にトスして、2本目にセッターがツーアタックもしくはスパイカーがそのままスパイクした場合
それらも、バックプレーヤーの反則としてカウントされます。
バレーボールのルール反則を取られるのはどんな時?ネット際での注意とは?
それでは次に、ネット際での反則について説明してきましょう。
【タッチネット】
選手がネットに触れてしまうことを『タッチネット』と言います。
良く見られるのは、ブロックをした際に勢い余ってネットに手や腕がネットに触れてしまうといった場合ですね。
この時、選手自らがネットに触れたと手を挙げて審判に申し出ることもあります。
サーブを打ってからボールが床に落ちる間のプレー中に限って適用されるもので、スパイクが決まった後(ボールが床に落ちた後)にネットに触れてしまっても反則にはなりません。
【オーバーネット】
ネットを越えて相手コート内にあるボールに触れてしまった場合に取られる反則のことを『オーバーネット』と言います。
ブロックをするときはこの限りではありませんが、例えば相手のセッターが上げたトスに対して、ネットを越えてボールに触れてブロックやスパイクをした場合がこれに該当します。
外国人選手は背が高く手足が長いので、ボールに手が届くと思って手を出した先が、ネットを越えて相手の攻撃を妨害した事になり、オーバーネットの反則を取られるというシーンを見かけますね。
【マーカー外通過】
ボールはネットの左右に設置してある、マーカーと呼ばれるアンテナの内側を通らなければなりません。
そのため、ボールがネットの両サイドにあるマーカー(アンテナ)より外側を通って、相手コートに入った場合は得点にはならないというルールがあります。
レシーブが乱れて、アウトコースから相手コートにボールを返そうと試みた時に起こりやすい反則になります。
ボールがマーカーの外側を通過した時点で、審判は笛を吹き、このボールは有効ではない旨を選手に伝えます。
【パッシング・ザ・センターライン】
ネットの下にあるセンターラインを足(靴)が踏み超えてしまうことを『パッシング・ザ・センターライン』と言います。
足(靴)の一部で踏んでいた場合は反則にならず、完全にセンターラインを踏み越えた場合が反則に値します。
足(靴)以外の手やひざ、腕などがセンターラインを越えても、相手のプレーの妨げにならなければ反則にはなりません。
バレーボールのルール反則を取られるのはどんな時?サーブでの注意とは?
続いて、サーブをする時に起こりやすい反則について説明していきたいと思います。
【サーブの反則】
審判がゲームスタートを知らせる笛を吹いてから8秒以内にサーブを打たなかった場合に、サーブの反則を取られてしまいます。
この場合は相手チームに1点が加算され、サーブ権も相手チームに移ります。
【アウト・オブ・ポジション】
選手がポジションを誤ったり、ローテーションで行われるサーブの順番を間違えた場合に、この反則が適用されます。
サーブが打たれる瞬間まで、ローテーションによって決められたポジションを離れることは出来ないというルールがあるため、このような反則があります。
バレーボールのルール反則時の審判のサインとは?イエロー&レッドカードとは?
それでは次に、審判は選手に対してどのようにして反則ということを伝えるのか?ということについて、見ていきたいと思います。
【審判が出す反則のサイン】
審判が反則と判断した場合は、その都度笛を鳴らし、選手にサインで反則内容を伝えます。
例えば、以下のようなものがあります。
- ダブルコンタクト:人差し指と中指の2本を立てて(ピースサインと同じ)、ダブルを意味する2を示す。
- フォアヒット:手でフォアの4を示す。
- タッチネット:審判もネットを触る。
口頭で伝えない分、とてもシンプルで分かりやすいサインになっているんですね。
J
Tサンダーズのホームページでは、審判が反則の時に出すサインをイラストで分かりやすく描かれていましたので、一度ご覧になってみてくださいね。
参考 バレーボール基礎知識 スペシャル 4.反則編JTサンダーズHP
【リベロの反則】
『リベロ』とはレシーブ専門の選手で、守備範囲が広いだけではなく、いかにトスをしやすいボールをセッターに返すかという技術も求められるポジションになります。
このリベロは、サーブやスパイクなどの攻撃に参加することはできません。
また、アタックラインよりも前のフロントゾーンにおいて、オーバーハンドでトスを行うことも禁止されています。(アタックランより後ろのバックゾーンでのオーバーハンドトスは認められています)
フロントゾーンでセッターの代わりにトスを上げる時は、オーバーハンドではなくアンダートスを上げなければいけません。
【イエローカード~レッドカード表示】
イエローカードやレッドカードというと、サッカーを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、実はバレーボールでもイエローカードやレッドカードというものがあるんです。
例えば、選手やベンチスタッフが、審判の判定に対して執拗に抗議したり暴言をはいた場合などに、イエローカードを出されることがあります。
この場合は、相手チームにサーブ権と1点が加算されます。
イエローカードを出された後、さらに悪意な行為があった場合はレッドカードが出され、警告を受けた選手またはベンチスタッフは退場しなければなりません。
この場合もイエローカードと同様に、相手チームにサーブ権と1点が加算されます。
【遅延行為】
審判に対する抗議や選手交代などにおいて、試合進行を遅らせたと判断された場合にも、イエローカードで注意をされることがあります。
再び同じ行為をした場合は警告が宣言され、退場処分になります。
バレーボールのルール反則まとめ
バレーボールの細かなルールや反則についてご紹介してきましたが、意外とバレーボールの反則規定って多いなと感じませんでしたか?
でも注意深く試合を見ていると、今のはホールディングじゃないの?アタックラインを超えたんじゃないの?って気付くようになってきます。
ルールが分かると試合も楽しく見ることができますので、ぜひ覚えてみてくださいね。