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クライマックスシリーズいらない不要と言われるのはなぜ?必要派の意見も

プロ野球には、セ・パ両リーグの覇者が戦い、日本一を決める日本シリーズがあります。

ですが、その日本シリーズが行われる前に、クライマックスシリーズというものがあるのをご存知ですか?

クライマックスシリーズは2004年、パ・リーグが「プレーオフ制度」として導入したのが始まりで、2007年からセ・リーグでも正式に導入されました。

しかし、このクライマックスシリーズ、実は賛否両論の意見が飛び交っているんです。

クライマックスシリーズには、どのようなメリットとデメリットが存在しているのでしょうか。

反対派と必要派、双方のあらゆる意見から、クライマックスシリーズの存在について見ていきたいと思います。

 

クライマックスシリーズいらない不要と言われるのはなぜ?理由その1

 

それではまず、クライマックスシリーズが不要だと言われる理由について見ていきたいと思います。

不要な理由その1

●リーグ優勝の重みがなくなる

クライマックスシリーズが導入される以前は、リーグ優勝したチームがその名の通り、リーグの1位ということになっていました。

しかし、クライマックスシリーズがあることによって、リーグ優勝したチームとクライマックスシリーズ優勝チームが異なるという可能性が出てきたのです。

143試合という長い期間で戦うペナントレースと、短期決戦で行われるライマックスシリーズでは、チームの戦い方、強み、というのも大きく影響してくるものなんですよね。

クライマックスシリーズには、ペナントレースにおいて各リーグの上位3チームが出場できることになっていますから、ペナントレースでリーグ3位だったチームがクライマックスシリーズで勝ち上がって、クライマックスシリーズで優勝する、なんてこともあるのです。

そうなると、リーグ優勝はしたけれど、日本シリーズに出られない悲しさを、選手やファンが味わうことになってしまうわけです。

一方、リーグ優勝をしていないのに、クライマックスシリーズで優勝してしまったチームにとっても、複雑な思いがあるようです。

それでは具体的に、過去の事例を見てみましょう。

2012年、セ・リーグのクライマックスシリーズのファイナルステージで王手をかけたのは、リーグ優勝した読売ジャイアンツとペナントレースでは10.5ゲームの差があった2位の中日ドラゴンズでした。

当時、中日ドラゴンズのコーチを務めていた権藤博さんは、いくらクライマックスシリーズのルールとはいえ、「我々が勝ち上がったらどんな反応が出るだろう?」と世間の目も気になっていたそうです。

また、2014年のセ・リーグのクライマックスで優勝したリーグ2位の阪神タイガースは、あることを辞退したということがありました。

プロ野球ではリーグ優勝をはじめとして、クライマックスシリーズや日本シリーズを制したチームは、ビールかけを行うのが通例になっています。

みなさんも選手が被り物をしたり、水中眼鏡を着用して選手同士がビールのかけ合いをいるのを、テレビで見たことはありませんか?

試合のことを忘れて無邪気にはしゃいでいますよね。

ビールかけをしている選手たちをテレビで見るのも、ファンとしてはとても嬉しいものなんです。

ですが、クライマックスシリーズで優勝した阪神タイガースは、「あくまでリーグ優勝したのは巨人(読売ジャイアンツ)なのだから」と、優勝のご褒美であるビールかけをしなかったそうです。

やはり、リーグ優勝というのが一つのステータスということもあって、クライマックスシリーズで勝ち上がって優勝したとしても、監督・選手が素直に喜べないというのは、ちょっと悲しいですよね。

 

クライマックスシリーズ必要派の意見は?理由その1

 

次に、クライマックスシリーズは必要だという意見について見ていきましょう。

必要な理由その1

●クライマックスシリーズの最大の効果は消化試合がなくなること

クライマックスシリーズが行われる以前は、ペナントレースの終盤で優勝チームが決まってしまうと、残りの数試合は「消化試合」と呼ばれることがありました。

どういったことなのかというと、リーグ優勝は年間を通して行われる143試合を待たずに決まることが多く、その残り試合は選手個人の記録のための戦略を用いたり、ベテラン選手を休ませて若手選手を出場させたりと、各球団によって勝敗は関係なしに試合に臨むことがあります。

打率を争っている対戦チームの選手には、フォアボールを与えて打たせないようにしたり、反対に、首位打者を狙っている選手は凡退して打率を下げることがないように、打率が効率よく上がるタイミングで選手交代をするなど、見ているファンもチームの方針は分かっていながらも、プロ野球を見る上での面白みに欠けてしまう部分が生じてきます。

また、主力選手を起用せず、若手選手ばかりのメンバーで試合をするとなると、球場に足を運ぶお客さんも少なくなってしまうんですよね。

やっぱり、せっかく球場に足を運ぶからには、たくさんのヒットやホームランを打つ姿を見たい、1軍のプロの試合を見たいと思うのは当然です。

これから芽が出るであろう若手選手を見たければ、2軍の試合を見に行けばいいのですから、わざわざ高いチケットを買って、1軍の試合が行われる球場に足を運ぶ必要はありませんよね。

観客数動員数が減れば、球場の運営にも影響しますし、なるべく多くのお客さんを呼びたいというのが運営側の本音でしょう。

そこで効果的だったのが、このクライマックスシリーズだったんです。

そもそも、クライマックスシリーズの発端は、この消化試合をなくすということにありました。

リーグ上位3位までというクライマックスシリーズの出場枠を設けることで、残り試合を「消化試合」にすることなく、最後の最後まで真剣に戦う姿が見られる、それに乗じて観客動員数の減少を抑える、といった効果を生み出すことができたのです。

実際に、2016年シーズンのセ・リーグは、横浜DeNAベイスターズがシーズン最後まで3位争いを繰り広げて、観客を集めるという相乗効果を得ることができました。

これは横浜DeNAベイスターズのファンでなくとも、最後まであきらめない試合をテレビを通じで見られたのはとても楽しかったです。

 

クライマックスシリーズいらない不要と言われるのはなぜ?理由その2

 

それでは続いて、クライマックスシリーズが不要と言われる、もう一つの理由を見ていきましょう。

不要な理由その2

●リーグ優勝したチームが日本シリーズに出られないのはおかしい

プロ野球選手の誰しもが、日本一になるために、つまりは日本シリーズに出るために、長い長いペナントレースを戦うわけです。

そして、ファンも日本一になった時の喜びを分かち合いたいと思うがゆえに、1シーズン声援を送り続けます。

しかし、その努力と実力をもって、リーグ優勝を獲得したにも関わらず、クライマックスシリーズで敗退してしまったことによって、日本シリーズには出られなくなります。

先ほども少し触れましたが、クライマックスシリーズという短期決戦はペナントレースとは違う緊張感があります。

その短期間にチームの流れや選手の実力が上手く噛み合わないと、勝利に繋がらないということがあるのです。

クライマックスシリーズに出場できるのは、ゲーム差に関係なくリーグ上位3チーム、リーグ優勝したチームに与えられているのは1勝のアドバンテージのみ。

この1勝というアドバンテージも、ゲーム差によって増やすべきではないか?という意見もあるようです。

また、リーグ優勝したチームはファイナルステージで1勝でもしたら日本シリーズ進出にするべき、といった意見もありました。

どちらの意見も、なるほどなと思いました。

リーグ優勝をしても、クライマックスシリーズではまた一からのスタートと同じことになる、という点も疑問に思うところなのではないでしょうか。

 

クライマックスシリーズ必要派の意見は?理由その2

 

それでは最後に、クライマックスシリーズが必要だという二つ目の理由について見ていきましょう。

必要な理由その2

●2位以下のチームやそのファンにとっては、3位にまで食い込めば起死回生のチャンスとなる

2010年に日本一になったのは、パ・リーグ3位でクライマックスシリーズを勝ち上がってきた千葉ロッテマリーンズでした。

「下剋上」とも言われた千葉ロッテマリーンズの勢いは誰も止めることができなかった、そんな印象さえ残っています。

2016年には、セ・リーグ3位だった横浜DeNAベイスターズがクライマックスシリーズのファーストステージでセ・リーグ2位の読売ジャイアンツを破り、ファイナルステージへ進出しました。

もし、続くファイナルステージでセ・リーグ優勝の広島東洋カープに勝っていたら、横浜DeNAベイスターズが日本シリーズに進出できていたわけですから、リーグ3位までに食い込めば日本一になる可能性は大いにありますよね。

そういったことからも、消化試合とならずに最終戦までプロ野球全体が盛り上がるということも含めて、クライマックスシリーズ出場枠がリーグ上位3チームという仕組みは悪くないと言えるでしょう。

しかし、そこで気にかかるのが、先ほども触れた「リーグ優勝の重み」ですよね。

2018年のプロ野球では、

1.ペナントレース優勝

2.クライマックスシリーズ優勝

3.日本シリーズ優勝(日本一)

と、3つのセクションに分かれています。

クライマックスシリーズがあることで、それまで存在していたペナントレースと日本シリーズの繋がりがなくなってしまっているんですね。

そのあたりが何となく、クライマックスシリーズを受け入れられない、いまいち納得できないと感じる原因になっているのかもしれません。

ペナントレースはクライマックスシリーズ進出をかけた争い、そして日本シリーズへ、という流れになれば、もう少し見方も変わってくる気がします。

 

クライマックスシリーズ不要&必要か?まとめ

 

プロ野球のクライマックスシリーズは不要?それとも必要?という点についてまとめてみました。

昭和の時代からプロ野球を見てきた人にとっては、クライマックスシリーズって必要なの?って思うのかもしれません。

私も最初はそう思っていたので、未だにリーグ優勝したチームが日本シリーズに出られない可能性があるという所が、腑に落ちなかったりするんですよね。

短期決戦に弱いチームが悪いんだと言われてしまえば、それまでなのですが(笑)。

ペナントレースのゲーム差によってクライマックスシリーズが行われなかったり、アドバンテージの勝利数が増えるといったことは現実になるのでしょうか?

今後のプロ野球界も注目していきたいと思います。