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世界選手権フィギュア2017結果と感想!男子と女子シングルのフリー&ショート

平昌オリンピックへの出場枠をかけた、フィギュアスケートの世界選手権2017が4月2日にその幕を閉じました。

残念ながら、日本のペアとアイスダンスはショートでの得点が基準に満たなかったため、フリーに進むことができずに、この世界選手権でのオリンピック出場枠を獲得することができませんでした。

そして、期待通りの盛り上がりを見せたのは、男女シングルです。

予想を遥かに超えたハイレベルな戦いに、息を飲んでテレビを見ていたという方もいるかもしれませんね。

女子シングルでは日本の宮原知子選手が怪我の治療のために欠場となり、日本女子シングルのオリンピック出場枠を3枠獲得するのは難しいと言われていました。

気になるその結果はどうだったのでしょうか?

ここでは、男女シングルの結果と、私の感想も交えてお伝えしていきたいと思います。

さらに、テレビ放送を見逃してしまった方のために、とっておきの情報もありますので、お見逃しのないようにしてくださいね。

  

 

世界選手権フィギュア2017の結果は?

 

それでは早速、世界選手権の結果を見ていきたいと思います。

●男子シングル●

1位・・・羽生結弦 321.59点

2位・・・宇野昌磨 319.31点

3位・・・ボーヤン・ジン 303.58点

●女子シングル●

1位・・・エフゲニア・メドベージェワ 233.41点

2位・・・ケイトリン・オズモンド 218.13点

3位・・・ガブリエル・デールマン 213.52点

男子シングルでは、なんと、日本人選手がワンツーフィニッシュを飾りました!

さらに、順位の合計は1+2=3で13以内なので、日本男子シングルのオリンピック出場枠を3枠確保することができました。

羽生結弦選手はショートでコンビネーションジャンプが認められなかったために、点数が伸びずにまさかの5位発進となってしまいましたが、フリーでは会心の演技で世界最高得点を更新、見事、金メダルに輝きました。

2位の宇野昌磨選手は、ショートからほぼ完璧な演技で、フリーでも大きく崩れることなく、笑顔の銀メダルを獲得

また、昨年の覇者、ハビエル・フェルナンデス選手は4位という結果に。

しかし、それでも301.19点と300点を超えていますから、とてもハイレベルだったということが伺えますよね。

元世界王者、パトリック・チャン選手は300点にわずかに届かず、295.16点という得点で5位となってしまいました。

そして女子シングルでは、今シーズンの活躍通りと言いましょうか、エフゲニア・メドベージェワ選手は他の選手とは一歩違う演技で、フリーでも世界最高記録を更新して、圧巻の金メダル獲得となりました。

少し意外だったのは、2位と3位の選手がカナダ勢だったということですね。

日本の三原舞依選手は、ショートでまさかの転倒、15位と大きく順位を落としてしまったのですが、得意のフリーで挽回、惜しくも表彰台は逃してしまったものの、世界選手権初出場にして5位という、素晴らしい成績を残してくれました。

女子シングルの上位3選手は、いずれも210点を超えていて、男子シングル同様に、稀に見るハイレベルな争いとなりました。

ここで、世界選手権の放送を見逃してしまった方に朗報です!

フジテレビオンデマンドで、無料で再放送を見ることができます。

エキシビジョンも見られるなんて、ファンにとっては嬉しいことですよね。

無料で視聴できるのは放送から一週間ということで、女子シングルは4月7日まで、エキシビションは4月10日までと初回放送日によって無料で視聴できる期間が異なりますので、注意してくださいね。

出典:フジテレビオンデマンド

 

世界選手権フィギュア2017の感想!男子編

 

それでは、男子シングルについて、もう少し詳しく見ていきたいと思います。

ショートを終えた時点で1位だったのは、ハビエル・フェルナンデス選手で、なんと109.05点という高得点を叩き出しました。

そして2位につけたのは宇野昌磨選手で、パーソナルベストを更新する104.86点、3位には元世界王者のパトリック・チャン選手が102.13点と、こちらもベテランの強さ、意地というものを見せてくれたように思います。

日本期待の羽生結弦選手は、4回転サルコウからのコンビネーションジャンプに乱れが生じて、セカンドジャンプでダブルトウループを飛んだものの、コンビネーションジャンプとして認められず、98.39点で5位となってしまいました。

そして、私も気付かなかったのですが、採点表で「 deductions Late Start」としてマイナス1点が付いていました。

羽生結弦選手本人も、ディダクションを取られるとは思っていなかったと話しているのですが、これは、名前をコールされてから30秒以内に演技をしなければならないところ、30秒を過ぎてしまったための減点を受けてしまった、ということなんです。

そういったことが重なって、点数が思ったよりも出なかったんですね。

それでも98点って、本来は凄いことなんですよ。

9位のデニス・テン選手ですら、90.18点なので、90点以上の選手が9人もいることじたい、私はとても驚きました。

そして迎えたフリー。

誰もが巻き返してくるだろうと思っていたネイサン・チェン選手は、フリーでも珍しくジャンプが乱れ2度の転倒、四大陸選手権で見せてくれた演技に比べて、表情も少し元気がなかったように感じました。

ショートで1位だったハビエル・フェルナンデス選手の演技にも注目が集まりましたが、最終滑走であるということ、そして世界選手権3連覇ということもプレッシャーになってしまったのか、ジャンプで転倒したり着氷が乱れる場面も多く、いつものキレがありませんでした。

また、元世界王者のパトリック・チャン選手は、4回転ジャンプの種類が他の選手と比べて少ないこともあり、得点こそ及ばなかったかもしれませんが、王者の貫禄はそのままに、スケーティングの巧さが際立った演技だったのではないでしょうか。

そして、なんといっても、3年ぶりに王座を奪還した羽生結弦選手、この人なくして語れないでしょう。

最終グループの一番滑走という順番でありながら、終始引き締まったその表情からは、「絶対優勝するんだ」という気迫が感じられましたし、そういった緊張感の中でも、指先まで神経を通わせて、丁寧に演じているのが伝わってきました。

冒頭の4回転ループは本当に美しかったですし、トリプルアクセルからの2種類のコンビネーションジャンプは言葉にならないくらい完璧な完成度でした。

トリプルアクセルのジャンプの高さと幅、羽生結弦選手が4回転ジャンプよりもトリプルアクセルでより高得点を狙いたいとインタビューで言っていた、その言葉通りのジャンプだったように思います。

そして今シーズン、失敗の多かった演技後半の4回転サルコウ+トリプルトウループが見事に決まった瞬間から、一気に会場の雰囲気を自分のモノにして、終盤のステップ、スピンとたたみかける素晴らしい演技に、会場は鳴りやまない歓声と拍手に包まれました。

一つのスポーツでありながら、芸術ともいえるその演技に、ただただ感動しました。

現在解説者をしている高橋大輔さんも、色気があって芸術的な演技をする選手でしたが、また一味違った品があって、芯が強いスケーターだと思いました。

その注目のフリーの得点は、世界最高得点の223.20点、テクニカルエレメンツと呼ばれる技術点だけで126.12点という高得点!

昨年の世界選手権では2位、2月に行われた四大陸選手権でも2位で、大きな世界大会ではしばらく金メダルを獲得していなかった羽生結弦選手。

ショート5位からの逆転優勝、文句なしの世界一に輝きました!本当におめでとうございます。

2位の宇野昌磨選手も、本当に強くなったな、という印象を受けました。

ようやくジュニアという殻が破れて、シニアの顔になったような、単に、大人になったというだけではなく、演技や振る舞い、精神力、そういったものが内側から出ているように感じます。

今シーズン後半から演技構成に取り組んでいる4回転ループの成功率も上がってきて、それに加えてギネス記録も持っている4回転フリップを武器に、最大限の力を発揮してくれたのではないでしょうか。

昨年の世界選手権では悔し涙の7位から一転、大きく飛躍して銀メダルを獲得した宇野昌磨選手。

自信を持った表情をしていたというのも、強さを感じた部分なのかもしれません。

来シーズンはさらに強くなった宇野昌磨選手に期待したいですね。

3位に食い込んできたのは、中国のボーヤン・ジン選手です。

ボーヤン・ジン選手も難易度が最も高い4回転ルッツを武器としている選手ですが、冒頭の4回転ルッツは出来栄え点も合わせて16点近く獲得しています。

これは羽生結弦選手の4回転ループの出来栄え点を合わせた得点より高いんですよ。

その他のジャンプも、細かい着氷の乱れはありながらも、大きなミスをすることなく、曲に合わせたコミカルな表情、ステップがとても印象的でした。

中国としても、若きエースの活躍は大きな収穫になったのではないでしょうか。

 

世界選手権フィギュア2017の感想!女子編

 

続いて女子シングルを見ていきたいと思います。

残念ながら、日本人選手は表彰台に上ることはできませんでしたが、三原舞依選手のフリーはとっても素晴らしくて、最高の「シンデレラ」を演じてくれましたね

演技が終わってからも、しばらく1位の座を守り続けていて、上位選手が控えているシートでは、カロリーナ・コストナー選手とアシュリー・ワグナー選手と並んで三原舞依選手が並んで座っている姿に、とても誇らしく思いました。

樋口新葉選手も、四大陸選手権での失敗を挽回するような演技で、まだまだ自身は満足のいくものではなかったかもしれませんが、私たちの胸にはしっかりと届いた思い、演技、というものがあったのではないかと思います。

また、宮原知子選手の代わりというのがプレッシャーだったと話す本郷理華選手も、調整が難しい中、精一杯の演技を見せてくれました。

日本女子シングルの平昌オリンピック出場枠は2枠となってしまい、日本人選手の中での争いが過酷になると予想されますが、そうした中で、レベルが上がっていくことが期待できると高橋大輔さんが言うように、私も日本女子シングルの選手たちの今後の活躍に期待をしたいと思いました。

ショートを終えた時点でトップに立ったのは、予想通りと言って良いでしょう、ロシアのエフゲニア・メドベージェワ選手です。

ジャンプも失敗する要素が見当たらなくて、文句のつけようがありませんでしたね。

そのほかのロシア勢、アンナ・ポゴリラヤ選手は4位、マリア・ソツコワ選手は6位でしたので、これはフリーの結果によってはロシア勢に表彰台を独占されてしまうのではないかと思いましたが、何が起こるか分からないのがスポーツというもの。

マリア・ソツコワ選手の演技は、ショートもフリーも少し勢いがないようにも感じましたし、アンナ・ポゴリラヤ選手にいたっては、フリーでの一度目の転倒の後、ジャンプのタイミングが狂ってしまったのか、不安なのを隠せないほど演技に表れてしまっていて、相次ぐ転倒に私も心配になってしまいました。

声援に後押しされて、なんとか最後まで滑り切ったアンナ・ポゴリラヤ選手でしたが、いつもの調子なら表彰台が見えていただけに、やりきれない思いでいっぱいだったのではないでしょうか。

女子シングルも年々レベルが上がってきていて、男子が4回転なら、女子はトリプルルッツ+トリプルトウループのコンビネーションが必須というくらい、多くの選手が演技構成に取り入れています。

そんな中、以前は女王の貫録を見せつけていたアシュリー・ワグナー選手や、3年ぶりに競技復帰を果たしたカロリーナ・コストナー選手にとっては、少し大変だったのではないかと思いました。

この二人がトップとして活躍していた頃は、トリプルトウループ+トリプルトウループのコンビネーションジャンプが主流でしたから、ファーストジャンプがトリプルルッツになって難易度が上がったことも、上位に食い込めなかった原因でもあったように感じました。

それでも、大人の魅力、力強さ、艶やかさといった部分においては、この二人にしかできない演技というのが感じられました。

エフゲニア・メドベージェワ選手のフリーの演技は、少し緊張していたと言っていたように、ショートとは違って少し慎重になっていたような印象を受けましたが、失敗しそうなジャンプの着氷も、その技術力でカバーして、大きなミスに繋げないところが流石だなと思いました。

ほんの少しの精神的な弱さも、技術力で補えるというのは、大きな武器ですよね。

17歳とは思えない女性のしなやかさやかさと表現力、そして回転速度の速いスピン、さらに高さのあるクリーンなジャンプの数々は、観客の視線をくぎ付けにしました。

そのフリーの得点は、自ら歴代最高得点を更新して、なんと150点超えの154.40点!!

女子シングルでは考えられない得点です、本当に驚きました。

2位のケイトリン・オズモンド選手は、ショートとフリーを合わせて安定した滑りを見せてくれて、堂々の銀メダルを獲得。

自身2年ぶりとなった世界選手権でしたが、過去2回の出場したときには、8位と11位という結果でしたから、ようやく掴んだメダルとも言えるでしょう。

フリーではトリプルループがダブルループになってしまうというミスがありましたが、可愛さしらと大人の色気が入り混じったその表情と表現力は、ケイトリン・オズモンド選手ならではの魅力がたっぷりと詰まった演技になりました。

3位のガブリエル・デールマン選手は、好調だった今シーズンの勢いと自信を味方に、力強いジャンプと演技で自己ベストを更新、念願のメダル獲得となりました。

フリー冒頭のジャンプは、トリプルトウループ+トリプルトウループという、基礎点は高いとは言えないコンビネーションジャンプなのですが、そのジャンプの高さと幅には定評があって、加点される出来栄え点は高評価の2.1点を獲得、基礎点と合わせると、他の選手に引けを取らない得点になるのですよね。

ジャンプの難易度は高くなくても、その完成度で高得点を獲得することができるということを、証明してくれたのではないでしょうか。

キス&クライで嬉し涙を流す場面も、とても感動的でした。

 

まとめ

 

男女ともに、上位の選手たちの演技はジャンプだけではなく、そのほかの表現もとても丁寧だなという印象で、一つのプログラムの完成度がとても高くなったと感じました。

一昔前は、ジャンプが成功すればとりあえず良い、といった見方もされてきましたが、今はそのジャンプの種類や質、そして演技全体の表現力の質も上がっているということが、見ている私たちにもより明確になった大会だったのではないかと思います。

今までとこれからの節目、新たなフィギュアスケートの時代の幕開け、といったものも感じられました。

平昌オリンピックでは、どんな顔ぶれが見られるのでしょうか。

1年後がとても楽しみです。