この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
韓国の江陵アイスアリーナで行われた四大陸フィギュアスケート選手権2017。
ゴールデンタイムに合わせて地上波でもテレビ放送をしていたので、目にした方も多かったのではないでしょうか?
男女シングルともに、予想を上回るハイレベルな戦いに興奮したと同時に、結果が伴わなかった選手の涙にも心を打たれ、未だに様々な感動が脳裏に焼き付いています。
注目の男子シングル、羽生結弦選手や宇野昌磨選手の気になる順位と合わせて、四大陸フィギュアスケート選手権2017の結果とその内容を、私なりに振り返ってみたいと思います。
四大陸フィギュアスケート選手権2017結果とは?
それでは早速、四大陸フィギュアスケート選手権2017の結果を見ていきましょう。
[su_note note_color=”#daebf8″ radius=”5″]【男子シングルの結果・総合得点】金メダル
ネイサン・チェン 307.46
銀メダル
羽生 結弦 303.71
銅メダル
宇野 昌磨 288.05
【女子シングルの結果・総合得点】
金メダル
三原 舞依 200.85
銀メダル
ガブリエル・デールマン 196.91
銅メダル
長洲 未来(アメリカ) 194.95
【ペア 日本人選手の結果】
10位
須藤澄玲/フランシス・ブードロ・デオ組
13位
須崎海羽/木原龍一組
金メダルを獲得したのは、中国のウェンジン・スイ/ウォン・ハン組で、総合得点は225.03でした。
2位とも13点近い差を付けての圧倒的な強さだったようです。
10位に入った須藤澄玲/フランシス・ブードロ・デオ組の総合得点は164.96でしたから、世界とはだいぶ大きな差があるようです。
【アイスダンス 日本人選手の結果】
9位
村元哉中/クリス・リード組
12位
平井絵己/マリオン・デ・ラ・アソンション組
金メダルを獲得したのは、カナダのテッサ・ヴァーチュ/スコット・モイア組で、総合得点は196.95でした。
銀メダルはアメリカのマイア・シブタニ/アレックス・シブタニ組で総合得点は191.85。
アイスダンスはお馴染みのペアが上位を独占した形になったようです。
9位に入った村元哉中/クリス・リード組の総合得点は140.38で、上位とは50点近く離されていることから、やはりこちらも世界の壁の高さを痛感します。
四大陸フィギュアスケート選手権2017の感想は?
次にフジテレビで放送された男女シングルのショートプログラム、フリープログラムを中心に、私の感想を書いていきたいと思います。
まずは最初に行われた女子シングルですが、当初出場予定だった宮原知子選手やアメリカのアシュリー・ワグナー選手が欠場したこともあって、緊迫した空気が足りなかったように感じました。
逆に緊張感が会場を包み込み、常に自分に自信を持って臨んでいた樋口新葉選手ですらジャンプの着氷に乱れがあるなど、いつもと違う様子でしたね。
本郷理華選手は、本来は調整期間だったはずが宮原知子選手の代わりに出場することになったことが関係していたのか、ジャンプのミスも目立っていました。
ショートプログラムを2位で折り返したケイトリン・オズモンド選手も転倒するシーンが見られ、全体的に緊張をしているのかなという印象を受けました。
そうした選手がいる一方で、三原舞依選手は冒頭のトリプルルッツ+トリプルトウループを華麗に決めると、ほぼ完璧な演技でトップと1.74差の4位となります。
フリープログラムで挽回を狙っていた樋口新葉選手でしたが、「練習の時からジャンプが上手くいっていないのが本番にも出てしまった」と言っていたように、樋口新葉選手らしい力強いジャンプをあまり見ることができませんでした。
初めての四大陸選手権という緊張もあったのかもしれません。
得点を待つキス&クライでは悔しさのあまり涙を隠せなかった樋口新葉選手、そんな姿にも胸を打たれました。
しかし、演技中や演技後のインタビューでは表情を崩さず、必死に自らを保っていた姿もまた、樋口新葉選手の弱さを見せない、負けず嫌いな性格も見え隠れしていたように思います。
本郷理華選手も転倒した勢いで壁にぶつかってしまい、その後の演技が心配されましたが、ラストのステップはとても感情がこもっていて、心に残る「リバーダンス」を見せてくれました。
ケイトリン・オズモンド選手は3度の転倒、エリザヴェート・トゥルシンバエワ選手は2度の転倒があるなど、ショートプログラムを上位で折り返した選手たちにも大きなミスがあり、得点を伸ばすことができなかった選手が多くいる中、三原舞依選手だけは違いました。
緊張を楽しさと喜びに変え、フリープログラムでも全てのジャンプをクリーンに飛び、伸び伸びと「シンデレラ」を演じてくれたのです。
失敗しそうなジャンプは、だいたい飛び上がった瞬間に分かるのですが、そんな不安は一ミリも感じないほど、本当に見事なジャンプの数々。
そして、フリープログラムで1位になり、総合得点でも自身初の200点超えを達成し、ショートプログラム4位からの逆転優勝となりました。
また、アメリカの長洲未来選手もフリープログラムでは完璧な演技で、銅メダルを獲得。
いつも惜しいところでミスをしてしまうことが多かった長洲未来選手でしたが、本当に素晴らしいフリープログラムでとても感動しました。
男子シングルでは、日本の田中刑事選手にも注目が集まりましたが、ショートプログラムでは4回転ジャンプを成功させることができず、11位と大きく出遅れてしまいました。
四大陸選手権の前に行われたユニバーシアードにも出場し、自己ベストを更新して銀メダルに輝いた田中刑事選手でしたが、まだその疲れも残っていたと話していたそうです。
大会に合わせて調整をするというのは、難しいものなのだと改めて感じました。
カナダ王者のパトリック・チャン選手も4回転トウループで転倒してしまったことが大きく響き、ショートプログラムは4位発進となりました。
アメリカの新星ネイサン・チェン選手は、コンビネーションジャンプを含む2つの4回転ジャンプを決め、ショートプログラムで103.12という得点を叩き出し、圧倒的な強さで存在感をアピール。
果たして日本の羽生結弦選手と宇野昌磨選手はどうだったのでしょうか?
次の見出しで詳しく見ていきたいと思います。
四大陸フィギュアスケート選手権2017羽生結弦&宇野昌磨は?
昨年末に行われた全日本フィギュアスケート選手権をインフルエンザのために欠場した羽生結弦選手は、久々の公式戦となりました。
そういった意味では、見ている私も緊張をしていたのですが、ショートプログラムとフリープログラムともに、4回転サルコウを失敗。
ジャンプにちょっとしたズレが生じていたのでしょうか、少し心配ですね。
その代り、4回転ループは好調で、クリーンな着氷で基礎点の12.0に加え、加点2をもらえる出来栄えでした。
ジャンプ以外でのスケーティングでも評価が高い羽生結弦選手のショートプログラムの得点は97.04。
大崩れしないところは流石だなと思いました。
もし、4回転サルコウが決まっていたら100点は超えていたことでしょう。
フリープログラムでは、4回転サルコウの失敗をカバーすべく、急遽プログラムを変更し、後半に4回転トウループ+2回転トウループのコンビネーションジャンプを飛んだ羽生結弦選手。
転倒のリスクも恐れず挑戦し、見事に成功させたその精神力と体力には脱帽です。
そして、フリープログラムだけを見れば1位の206.67という得点でしたが、ショートプログラム3位からの逆転優勝とはなりませんでした。
最終滑走のネイサン・チェン選手の結果を待つ控室で、2位が確定したことを知った時の羽生結弦選手の悲しそうな表情、そして「君が代を流すことができなかったのが悔しい」という言葉に、ただ自分の為に演技をしているのではないという思いが感じられて、とても感動しました。
一方の宇野昌磨選手はというと、ショートプログラムの4回転フリップでは出来栄え点でのマイナスが付いてしまったものの、その他のジャンプは加点が付くもので、ステップとスピンともにレベル4を獲得し、100.28という高評価。
フリープログラムでは初の挑戦となる4回転ループを成功させ、会場を沸かせました。
2回目のトリプルアクセルで転倒をしてしまい、コンビネーションジャンプにすることができなかった為に、結果的にトリプルアクセルを2回飛んでしまったことによる減点が大きく響き、総合順位では3位となりました。
それでも手ごたえを感じていた様子の宇野昌磨選手、冬季アジア大会を経て、世界選手権へ向けても大きな自信となったのではないでしょうか。
ショートプログラムとフリープログラムの両方で、多くの4回転ジャンプを飛び、ジャンプ以外の要素でも確実に得点を重ねたネイサン・チェン選手が優勝し、幕を閉じた四大陸フィギュアスケート選手権2017。
トップに居続けるためには、少しのミスも許されない、とてもハイレベルな戦いが今後も続きそうです。
まとめ
女子シングルでは、三原舞依選手が初優勝を飾り、たくさんの感動を与えてくれました。
このままの調子で世界選手権にも臨んで欲しいですね。
そして、予定通りであれば宮原知子選手やアシュリー・ワグナー選手も出場する世界選手権こそが、本当の戦いになると確信する大会にもなりました。
また、男子シングルでは羽生結弦選手が絶対に1位になるという大きな決意を持って世界選手権に向かうことでしょう。
3度目の出場にして初の表彰台に上り、4回転ループという新たな武器を手に入れた宇野昌磨選手の今後の活躍もとても楽しみです。