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あさのあつこさんの作品である「バッテリー」のアニメ版が最終回を迎えましたね。
原作を数年前に読んでいた私も楽しみにしつつも、毎週アニメを観るのは苦手で、まとめてイッキ見をしたのですけれど、最終話にモヤモヤした方も多かったのでは?と感じました。
ということもあり感想にプラスして、続きが書かれている「ラスト・イニング」から、試合結果は実際にどうなったのか?
原作「ラスト・イニング」を自分で読んで答えを知りたいという方のために、アニメを最終回まで観て感じたモヤモヤは晴れるのか?という点についてまで触れていきたいと思います。
バッテリーアニメ版最終回の感想!
あさのあつこさんの作品の中でも「バッテリー」は、児童文学作品として単行本全6巻および、文庫本全6巻が刊行されて1000万部を超えるベストセラー作品なのですよね。
映画化に、ラジオドラマやテレビドラマ化もされているのですが、今回アニメ化ということで私も楽しみにしていました。
私の勝手な思い込みではあるのですけれど・・・何となくバッテリーの映像化は、アニメが一番しっくりくるような、馴染みやすい気がしていたのです。
なので、アニメ放送開始で第一話を観たときには、私には期待以上で、原作に基本的には忠実に描かれていてホッとしました。
最近、原作のある作品がドラマ化、映画化、アニメ化(漫画が原作のことも多いので、アニメ化には意外と抵抗少ないかも?)されることが多くなって、好きな作家さんの作品だと思い入れがあるのもあって、映像化には賛否両論あると思います。
バッテリーのアニメ化は、私は・・・ですけれど、成功だったのでは?と感じています。
動きがあるという点だけではなくて、音があるというのは臨場感がかなり違うので。
主人公であるピッチャーの原田巧(はらだ たくみ)と、その投げる球を受けるキャッチャーの永倉豪(ながくら ごう)と出逢う、新学期前の春休み、巧が引っ越してきた時から始まって新田東中と横手二中との再試合で終わる、1年間が描かれています。
アニメ最終話は、新田東中と横手二中との再試合の前日、巧の夢に擬人化した野球のボールが現れて、夢の中では小学生?の巧に向かって「オレを掴んで決して離すな!オレ以外のものを選ぶなんて許さない!!」と叫ぶ場面から始まります。
この場面、原作にはなかったような(私の記憶違いだったらすみません。)
アニメ用に製作者側の意図があって加えたのでしょうか?
私的には、必要?とかえって違和感を感じてしまいました。
画面が変わり、再試合前の横手二中の門脇秀吾 (かどわき しゅうご)と瑞垣俊二 (みずがき しゅんじ)とのやり取りに。
ピッチャーとして天賦の才能に恵まれた巧に対して、豪が惚れ込みながらも自分の力の無さに苦悩しているように、門脇に対して抱く瑞垣の複雑な感情、憎しみさえ抱いてしまう鬱屈した感情が抑えきれなくなったのかな?と感じるやり取りでした。
バッテリーの続編?とも番外編ともなる「ラスト・イニング」を読むと、この時の瑞垣の心の揺れ動く感情が細かく描写されています。
横手二中の試合前のベンチでのやり取り、そこに新田東中の次期キャプテン野々村と吉貞(豪が巧を避けていた時にキャッチャーに指名された)とのやり取りは、アニメを観ながら持っていた原作小説のバッテリー第6巻を照らし合わせてみたのもあって、原作のセリフをうまいこと取り込みながら描かれていると感じました。
セリフの部分も結構多いので、流れを考えながらもアニメの尺もあり、かなり大変だったのでは?と製作者側の苦労まで勝手に考えてしまいました。
アニメと原作を見比べるのも楽しいですけど、かなり疲れるので最終回しかしていないのですけど、思わぬ発見や違いが分かってそれはそれで面白いのでおすすめです。
その後、応援席にいる巧の弟の青波と校長のやり取りになり、
ん?いつ試合は始まるの?
というか、残り時間ほとんど残ってないんだけど、試合はどうなるの?
と感じたのは私だけではないかと・・・。
やっと試合が始まって、巧と門脇の勝負の場面。
巧が投げる。
1球目は、ボール。
2球目を投げた場面で、エンディング・テーマが流れて、エンディング画面に切り替わり・・・。
エンディング・テーマの途切れた時に、ボールがバットに当たった音(のように私には聞こえたのですけど)で、最終回は終わります。
アニメしか観ていない人は、モヤモヤっとして原作ではどんな結論だったのかと気になると思うのですけれど・・・。
原作も似たような終わり方で、勝敗は読者に委ねる形で、結局試合結果がどうなったのかは書かれていません。
初めて原作を読んだ時、はっきりと描かれていない勝敗の行方が気になって仕方なかったのを思い出しました。
そのモヤモヤは、続編とも番外編とも言われている「ラスト・イニング」で解決されるのですけどね。
バッテリーアニメ最終回でモヤモヤしラスト・イニングを読んだ感想!
実は、アニメ化ということで原作をもう一度読みたくなって、Amazonで検索した際に続編があるということを知ったので、一緒に購入していたのです。
といっても、最終回を観るまでは読んでなかったのですけど、勝敗が分からないモヤモヤが晴れるのか読んでみました。
最初に断っておくのですけれど、「ラスト・イニング」では、横手二中との再試合の始まりから終わりまでの展開は細かく書かれていません。
ラスト・イニングは、横手二中を卒業した後の瑞垣を主人公として、瑞垣俊二の視点で描かれています。
なぜ、瑞垣が再試合のために面倒なことを引き受けて動いたのか、なぜ最終回で門脇にボディーブローをかましたのか、その心境が丁寧に綴られています。
中学生という大人でもなく子供でもない、成長過程のまだ未熟だからこそ自分で自分の感情や気持ちを上手く消化できない、そんなもどかしさを抱えながら、それでもどうにかしようと抗う微妙な思春期の時期、様々な葛藤を登場人物それぞれが抱えています。
多分、高校生だったらまた話は違ったのかもしれません。
バッテリーが、天才巧に翻弄される凡人?豪やメンバーたちの感情や心理を丁寧に描かれているのに対して、ラスト・イニングは、天才門脇のそばにいて鬱屈した感情を持て余している瑞垣の感情や心理状態を細かく描写されているように感じました。
ただ、豪は苦しみながらも正面から受け入れる覚悟を決めた時に、大きな変容を遂げて、それが勝敗に大きな影響を与えます。
再試合の結果は是非ご自身で確認していただきたいので、書きませんけれど・・・
豪が言う、「二度目はないですよ、瑞垣さん。」という言葉に、成長した豪、成長したバッテリーの自信が垣間見れますし、実際にその通りの展開になります。
ラスト・イニングでは、巧との勝負に負けた門脇が野球の名門高校からの推薦を断って、少しでも巧とまた再び戦える機会が出来る、地元の高校に進学したことが書かれています。
そのせいでいろいろな問題も起こるのですけど、門脇なりに出した結論は、もう一度勝負したい、その為に可能性の高い地元の高校を選ぶことでした。
野球部のない進学校に入学した瑞垣は、もやもやした感情を持て余し日々を過ごしていたのですけれど、横手二中の監督からの「新バッテリーをおまえに預ける」との提案に、最初はうだうだ言いながらも、そのバッテリーを自分が育てて、巧&豪バッテリーとの戦いで間接的であれ決着を付けるというのも面白いかも?と気持ちが動かされていきます。
最後に、瑞垣が巧の球をバッターではなく、キャッチャーとしてミットで捕らえた経験がないと気が付いて、巧と豪に連絡をとって会いに行きます。
巧の球をミットに捕らえて、監督からの申し出を受ける気持ちが固まっていく瑞垣。
新たなる戦いが始まる予感に、私までワクワクしてきました。
とはいえ、あさのあつこさん・・・もう書く気ないのかも?なのですけどね。
瑞垣視点からみたそれぞれの登場人物は、素直でストレートではない瑞垣ゆえに、歪んでいたり、ひねくれていたりするのですが、それはそれで面白く読めました。
バッテリーとラスト・イニングを読んで初めて完結になっているように感じますから、まだ読まれていないなら、ラスト・イニングも是非読まれるのをおすすめします。
勝敗以外の話がやたらと多いのですけどね。
バッテリーアニメのエンディング・テーマが気になって検証してみた
バッテリーのアニメ版のエンディング・テーマ(1~5話&最終話)は、Anderlustが歌う「明日、春が来たら」なのですが、松たか子バージョン(「明日、春が来たら」は、松たか子さんのデビューシングルでもあるのです。)も知っている私には、こんなにもゆっくりなテンポの曲だったかな?と疑問だったのですよね。
松たか子さんの歌う「明日、春が来たら」は、CDも持っていて、思いがけずパソコンにも偶々入っていたので、検証してみました。
私の記憶も曖昧だったので、どうかな?と思っていたのですけれど、出だしを合わせて両方の歌を流してみたのです。
結果は・・・記憶は間違っていなくて、松たか子さんが歌う方がワンテンポくらい?早くなっていて、バッテリーでのエンディング曲ではゆっくりになってました。
アニメと合わせてなのかもしれませんけれど、アニメはアニメでちょうどいい速さかと思いますけどね。
私のパソコンに入っていたのは、ALBUM「空の鏡」に入っていたもので、「明日、春が来たら」(NTT「わくわく新生活キャンペーン」CMソング)になります。
気になって検索した時に、ウィキペディアで、
[su_quote cite=”出典:Wikipedia 明日、春が来たら” url=”https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E6%97%A5%E3%80%81%E6%98%A5%E3%81%8C%E6%9D%A5%E3%81%9F%E3%82%89″]2007年には松の歌手デビュー10周年を記念し、松の10年間の心境の変化などを新たな歌詞として取り入れた『明日、春が来たら 97-07』が発表された。当初は音楽配信のみであったが、同年4月25日に発売された松の8枚目のオリジナルアルバム『Cherish You』の1曲目として収録された。
[/su_quote]とあって、そちらとは検証していないので、そちらも気になる方は検証してみてくださいね。
意外と私の記憶も満更でもないなと感じました。
この曲は、松たか子さんの曲の中でも好きな曲だったで、思いがけずバッテリーのエンディング曲として聞くことになるとは考えてもいなかったのでびっくりしました。
でも、ちょっと嬉しかったです。
バッテリーアニメをより楽しむ私なりの秘策とは?
アニメ、バッテリーの舞台は、地方の田舎です。
なので、背景描写にいろいろな鳥が飛んでいたり、トンボが飛んでいたりと自然界にいる生き物がさり気なく?・・・でもないような感じでちょくちょく描かれています。
私の住んでいるところも山に囲まれた自然豊かな場所なので、アニメを観ながら部屋の外からは自然界の虫の音色や風の音、鳥のさえずりなど普通にBGMのように聞こえていて、丁度夏アニメだったのもあって、セミの鳴き声がかなりうるさかったのですが、それが結構いい感じにアニメのバッテリーの画面とシンクロしていたのですよね。
車の通りが激しかったり、機械的な人工的な音が聞こえている場所よりも、反対に何も聞こえない部屋で観るよりも、自然界の音がバックに聞こえてくるような環境で観るといい感じです。
鳶も普通に鳴いてますしね。
今まであまり考えたことがなかったのですけれど、バッテリーのアニメを観ながら、こういう楽しみもあるんだな?と感じました。
ラストイニングの感想まとめ
最終回のモヤモヤ、ラストイニングを読むことで納得できる人もいれば、反対に余計にもやもやしてしまった・・・望んでいた結論と違ってがっかりされる人もいるかもしれません。
とはいえ、バッテリー1巻から最終巻とラストイニングを合わせて一つの作品なのだと思いますので、時間をとってすべて読まれるのをおすすめします。
個人的には、高校生になった巧と豪と門脇の対決する試合もファンとしては是非描いてほしいのですけれど・・・。
またゆっくりと時間を取って、原作小説を1巻から読み直したいと感じました。